たりん

「ひっくりかえったおもちゃ箱」

たりん

「ひっくりかえったおもちゃ箱」

マガジン

  • 脳内

    思ってること、感じてることをかる~くまとめてます。

  • 足跡

    旅行記をまとめてみました。

記事一覧

固定された記事

忘れなさんな

いらない経験なんかないから、せいぜい自分が愛した人との記憶をかき集めて大事にしながら生きていきたい。その人が今自分とは程遠い場所で自分が知らない人に愛を語ってい…

たりん
2年前
20

社会の歯車になって1年

なんとなく生きてきたからこそ、 なんとなくしたいことをしてきて、 なんとなく毒を吐いてみたりして、 そんな日々が続いていたのかなと。 深夜に酔っ払いながらnoteを徐…

たりん
1か月前
6

冬のにいがた備忘録 #1

ギリギリまで終わらないと思っていた仕事。なんとか赦されるくらいには処理をして、恵比寿のスカイウォークを小走りで駆け抜ける。まだ、バックパックが済んでいない。でも…

たりん
2か月前
6

はんとし、

経ってしまった。 社会人になって、今の会社に勤めるようになって。怖いことが増えた気がする。というか、自分の嫌な部分が目に見えて、だからこそ眩しい人たちであったり…

たりん
6か月前
7

拝啓。ほんの数ヶ月前の私

(卒業式ぶりに別府に赴いた時の備忘録) ... 家の近くにあった、 気軽な老夫婦が営む居酒屋は、 旦那が認知症になって閉まったらしい。 そういえば、私が引っ越す前に…

たりん
8か月前
4

錆びないための心得

磨いても、放置しておくと曇るんです。 輝きを保つためには、 必死に手を動かしていくしかない。 ここまで煌めきを取り戻したと安堵しても、 手入れを怠ると鈍ってしまう…

たりん
8か月前
1

なめられたくないんです!が前面に出る生。こわいも、つらいも、くるしいも、なにもかも振りほどいて。こちらを見てくれない人がいれば、「まぁ、違う世界で生きてるみたいなんで。そっちはそっちで好きにやってくれ」のスタンス。嫌な顔されたら、すかしてみる。だっせぇ~。でも、ここからうごけん~

たりん
10か月前
2

『九龍ジェネリックロマンス』「なつかしいって感情は、恋と同じだと思ってる」という台詞。ほんとうにえらい喪失感をかんじた。けっきょくイデア?過去にふれたものを再生産したがってるだけ?これまでのことをいつくしむっていう見方もできるんで、すてきっちゃすてきなんですけどね、はぁ。

たりん
10か月前
2

弱く生

悟りたい。半年前はそんな気持ちがとても強かったと思う。誰かの話や、読んだ作品に過剰反応をおこさずに、「あぁ、そういう風に思うことってあるかもね」と一定の距離を持…

たりん
11か月前
13

くうそう

「『物語』は現実逃避の産物だ、私は人を救う『現実』だけを口にしたい」 経済至上主義の今日において、彼の王が果たした業績は輝かしいものだった。我が国の貧困層が減少…

たりん
1年前
4

コーヒーブレイクの存在意義

↓ 会社の日報で書き散らかした記事を1つ引っ張ってきました。 会社内で軽めのお茶汲み要員みたいのしてます。 淹れたければ淹れればいいし、忙しいからやってらんないな…

たりん
1年前
8

島と私と君

「島っぽ過ぎずに、落ち着いてるね」 高校2年の頃から憧れてた五島列島福江島へ、 大学4年になって初めて向かうことができた。 福江に向かう船は、到着地に待つ人もいれば…

たりん
1年前
2

あまりにも陳腐に

好きなアーティストさんが「冬の匂い消えた」と呟いていたように、新しい春がまた来訪する。 愛しのモラトリアム期間にさよならを伝える時間が来たのだ。 4年間腰を下ろし…

たりん
1年前
4

夜の蝶との出会い

2年前、とある論文執筆サークルで友達の手伝いをした。 最近までなかなか連絡が取れなくて、随分長らく一緒に飲みにも行けてなかった、あいつ。この間ようやく1年ぶりに顔…

たりん
1年前
14

結局イデオロギー?

「恋人ってなんで存在するんだと思う?」 少し前に知人とのスペース(Twitterのおしゃべり機能)で話したテーマの1つ。 私は恋人という関係性が人生において必要な意味を…

たりん
1年前
11

言葉が全てを説明できるわけがないのに、なんらかの現象を記録にする道具として往々に用いられるのよね。
反対に言葉で表現するからこそ噛み締められるモノもあるけど、やっぱり語ることは難しいし、不自由だなと思います。

たりん
1年前
2
忘れなさんな

忘れなさんな

いらない経験なんかないから、せいぜい自分が愛した人との記憶をかき集めて大事にしながら生きていきたい。その人が今自分とは程遠い場所で自分が知らない人に愛を語っていても、私がその人の視界に触れていたあの時間は消えやしない。消えてやるものか。

違う、そんなことを言いいたくてここにいるわけじゃない。けれど、どうしてもありきたりな考えと行動しかできないテンプレの自分がいる。こんなとき言葉を巧みに扱う友人が

もっとみる
社会の歯車になって1年

社会の歯車になって1年

なんとなく生きてきたからこそ、
なんとなくしたいことをしてきて、
なんとなく毒を吐いてみたりして、
そんな日々が続いていたのかなと。

深夜に酔っ払いながらnoteを徐に書きだすことも減った365日。久しぶりにちゃんと自分のことを考える時間をつくりたいと思い、投稿ページを開きました。大学を卒業して、モラトリアムから離れて1年が経った今。私はどこに立っているのか。どんな時間を過ごしてきたのか。

もっとみる
冬のにいがた備忘録 #1

冬のにいがた備忘録 #1

ギリギリまで終わらないと思っていた仕事。なんとか赦されるくらいには処理をして、恵比寿のスカイウォークを小走りで駆け抜ける。まだ、バックパックが済んでいない。でも今すぐにでも東京から旅立たないと、惨めに過ごす誕生日を迎えることとなる。

2回目の「これ」だ。人と長い時間を共にすることには、本当に不慣れな人なのだなと嫌気がさす。そして、3分後には開き直っている。4年ほど前から変わらない。昔から変わらな

もっとみる
はんとし、

はんとし、

経ってしまった。

社会人になって、今の会社に勤めるようになって。怖いことが増えた気がする。というか、自分の嫌な部分が目に見えて、だからこそ眩しい人たちであったりとか、だからこそ引き剥がしたい考えとかが明るみに出たのだと思う。だから怖いものが増えた。今まで押し込んでいたモヤモヤを引きずり出さないと、私が憧れるものにはなれないことを痛覚した。やめることはできない。

「人を上下に分けて見てるよね」と

もっとみる
拝啓。ほんの数ヶ月前の私

拝啓。ほんの数ヶ月前の私

(卒業式ぶりに別府に赴いた時の備忘録)

...

家の近くにあった、
気軽な老夫婦が営む居酒屋は、
旦那が認知症になって閉まったらしい。

そういえば、私が引っ越す前にも、
一寸先にあった八百屋の奥さんが、
腰を悪くして店を畳んでいた。

3年生の頃、
友達と飲みの帰りに寄っていた温泉施設が、
8月いっぱいで終わりになるそうだ。

行きつけのバーは改築がされて、
無理に空間が押し広げられたみたい

もっとみる
錆びないための心得

錆びないための心得

磨いても、放置しておくと曇るんです。

輝きを保つためには、
必死に手を動かしていくしかない。

ここまで煌めきを取り戻したと安堵しても、
手入れを怠ると鈍ってしまうから。

掴んだ景色と、精神に愛着を持って。

どこまで妥協せず目指し続けるかで、
椅子の錆も、人間性も、
決まってくるのかもしれません。



右手にはスポンジ。左手にはピカール。

手札を扱い切るようになれば、
いつか視界は開け

もっとみる

なめられたくないんです!が前面に出る生。こわいも、つらいも、くるしいも、なにもかも振りほどいて。こちらを見てくれない人がいれば、「まぁ、違う世界で生きてるみたいなんで。そっちはそっちで好きにやってくれ」のスタンス。嫌な顔されたら、すかしてみる。だっせぇ~。でも、ここからうごけん~

『九龍ジェネリックロマンス』「なつかしいって感情は、恋と同じだと思ってる」という台詞。ほんとうにえらい喪失感をかんじた。けっきょくイデア?過去にふれたものを再生産したがってるだけ?これまでのことをいつくしむっていう見方もできるんで、すてきっちゃすてきなんですけどね、はぁ。

弱く生

弱く生

悟りたい。半年前はそんな気持ちがとても強かったと思う。誰かの話や、読んだ作品に過剰反応をおこさずに、「あぁ、そういう風に思うことってあるかもね」と一定の距離を持って接することができる人間になりたい。意識的に、俗世から距離を置くことができるような人に。「それは絶対ちがうじゃん!」とか情けなく喚き散らかすのはごめんだと、本気で考えていた。

けれど数か月前から、自分が憧れるフラットさってのは、実に面白

もっとみる
くうそう

くうそう

「『物語』は現実逃避の産物だ、私は人を救う『現実』だけを口にしたい」

経済至上主義の今日において、彼の王が果たした業績は輝かしいものだった。我が国の貧困層が減少した要因は彼の存在が大きい。効率を求め、イマジナールよりリアルを追求するメソッドは、全世界共通の普遍価値と化した。

「もう子どもではないのだから、物語のことを考えるのはやめなさい」

成人になった私に、父はそう告げた。この世界で文学は子

もっとみる
コーヒーブレイクの存在意義

コーヒーブレイクの存在意義

↓ 会社の日報で書き散らかした記事を1つ引っ張ってきました。

会社内で軽めのお茶汲み要員みたいのしてます。
淹れたければ淹れればいいし、忙しいからやってらんないならやらんくても良い。けど、珈琲やらお茶の在庫足りなくなったら発注するという仕事です。

提出日に、昨年の飲み物係の先輩と当該作品の話題が出たんですよね。

視聴することになった経緯は改竄しました(ごめん)
この方が話の流れ分かりやすかっ

もっとみる
島と私と君

島と私と君

「島っぽ過ぎずに、落ち着いてるね」
高校2年の頃から憧れてた五島列島福江島へ、
大学4年になって初めて向かうことができた。

福江に向かう船は、到着地に待つ人もいれば、私たちのように余所者として島に訪れる人もいたようだった。いずれにせよ、波が、風が、鈍い光が、私たちを運んでくれた。

島、というと何だか開放的で、それこそウチナータイムじゃないけど時間がゆったりと流れているような印象を抱く。けれど、

もっとみる
あまりにも陳腐に

あまりにも陳腐に

好きなアーティストさんが「冬の匂い消えた」と呟いていたように、新しい春がまた来訪する。
愛しのモラトリアム期間にさよならを伝える時間が来たのだ。

4年間腰を下ろした地から、日本の中心へと職を求めて転居する支度を淡々と進める日々に飲み込まれていく。

思えば時間の経過というのはいつも苦痛を伴うものだった。
慣れ親しんだ人、場所、風景から引きはがされる感覚で、殊更以前のそれらを好んでいれば後になって

もっとみる
夜の蝶との出会い

夜の蝶との出会い

2年前、とある論文執筆サークルで友達の手伝いをした。
最近までなかなか連絡が取れなくて、随分長らく一緒に飲みにも行けてなかった、あいつ。この間ようやく1年ぶりに顔を見ることが叶ったのだけれど、とにかくその子に誘われてセックスワーカーたちに焦点を当てた論文執筆のお手伝いさんを担当することになった。

当時から私は「性」という分野になんとなく興味を持っていた。私が性教育団体だの、LGBTQsの勉強イベ

もっとみる
結局イデオロギー?

結局イデオロギー?

「恋人ってなんで存在するんだと思う?」
少し前に知人とのスペース(Twitterのおしゃべり機能)で話したテーマの1つ。

私は恋人という関係性が人生において必要な意味をまだ知らない。恋人って素晴らしいと思う確信に至れるプロセスを踏み切れていない。なんなら恋人という関係性が怖い。

誰かと一緒に過ごすことで幸せを感じるから、というなら友人という関係性で充分じゃないんだろうか。そこに肉体関係があろう

もっとみる

言葉が全てを説明できるわけがないのに、なんらかの現象を記録にする道具として往々に用いられるのよね。
反対に言葉で表現するからこそ噛み締められるモノもあるけど、やっぱり語ることは難しいし、不自由だなと思います。