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老害と知恵の女神神話

こんにちは!魔タリカ766歳、魂のR指定です!
このところSNS上でもよく見かけるのが「ソフト老害」って言葉です。
ヘェ〜そんなこともあるよね、ってことで、全然他人の話かと思ってたら
40代の人が、自分がソフト老害なので仕事やめたって言うじゃないですか。
40なんて、一番脂が乗りはじめて美味しくなる時期だというのに。
あれれ、じゃあ私なんかソフトどころか、ハード老害じゃないですか!
ということで、766年分の害を撒き散らしてみることにしました。

最近じゃあ、「老」は忌むべき対象として嫌われて、若さや見た目の良さに最も価値がおかれているし、年代ごとの分断も激しいような気がします。
老害発信元としては、もっと老害を振り撒くべく違う年代の人たちと触れ合う機会があったらいいのになぁと思います。

それにしても、若い人に疎まれるのは、若い人に取り入ろうとしてるか、コントロールしようとしているか、そういうことをやらかす「心の傷」が無意識下に放置されているからなのだと思います。
未完了の傷は、必ず人生のどこかで逆襲をかけてくるってもんです。

「老い」について、セクシャルアルケミストのミニワークショップの中でも、現在絶賛お伝えしていますが、メディスンマン、メディスンウーマン、(シャーマンたちですね)女性は閉経してから、修行への参入が許されたのだといいます。

秘教であるカバラへの参入などは、既婚で50歳以上の(確かそのぐらい、あやふやですいません)男性のみが許されていました。
そういえば女性の錬金術師(アルケミスト、魔術師)はあまり聞いたことがありませんが、中世ヨーロッパでは、女性は魔女と呼ばれて盛んに迫害されていた背景がありますから、さもありなんです。

昔々、男性原理の家父長制社会が始まる前の先史時代、女性が政治、経済そして暦を司どっている女系制社会でした。
原初の時代、家族は母親と子どもたちから成り立っていて、母性だけが唯一の親子関係の絆として認められていました。男性は生殖の過程で果たす役割はない、と信じられていたからです。日本で言えば武器も戦争もなかったという縄文時代ですね。

家父長制社会の男性原理が主導の時代なってからしばらくの間は、王や英雄が統治権を得るためには太女神の承認を必要とするという、古代の風習を維持していたと言います。男性は女性の後ろ盾があってはじめて王や英雄になれるという隠れた構造は、実は今も同じなのかもしれないですよね!

続き…….知恵の女神

太女神は、紀元前7千年前のアナトリア(トルコの方)をはじめ、キリスト教以前の先史社会では、若い娘・子どもを生む女性・老婆の三つの面を持つ女神として敬われ、東洋ではヨーギニー(春、妙齢の処女)、マートリ(母親、花嫁、維持者)、ダーキニー(老女、寡婦、賢さ、破壊者、死)として、ときには「自然の女神たち」「3人の最も高貴なものたち」として崇拝されました。


女神の3つの相(処女-母親-老婆)は、めぐりめぐる生命、季節、そして自然そのものを表しているのです。太女神たちは、インドではパールヴァティ、ドゥルガー、ウマ、古代ギリシャではペルセポネ、ヘーラー、ヘカテー、日本では多分、宗像三女神などがそうでしょうか? 
彼女たちは、地域によってさまざまな名前で呼ばれていました。

インドでは、女神を本当に愛して崇拝する者たちは、女神の美しいイメージと同様に、その醜い側面である「老婆、破壊者、死をもたらすもの」のイメージをも愛さなければならない、と言います。

インドの代表的な太女神カーリーは、髑髏の首飾りをして生首を持つ憤怒の相でシバ神を踏みつけていますが、誕生と死を与える母親、生命創造と同時に子供を貪り食う者の原型として、非常に人気があります。
カーリーの足の下のシバ神は恍惚の表情ですよね!
カーリーの信者たちは、自らを養い育ててくれるカーリー女神の美しい母性的な側面から多くの「恩恵」をもらっているのだから、死の恐怖というカーリーの「呪い」の方にもいさぎよく目を向けることが大切であると考えているのです。


カーリー女神



硬貨には必ず表と裏があり、「生がなければ死もありえないのと同じように、死がなければ生もありえない」というのが彼らにとっての「賢い知恵」であり「万物が所有している力(エネルギー)は、どのようなカであれ、その力がこの女神である」と言います。
シャクティ=力は、カーリーが持っていた重要な名前の1つであり、シャクティとしてのカーリーがいなければ、人間も神も全然活動することができないのだから、生の祝福と死の呪いの両方を同時に崇拝するということです。

老婆はまた、女性の人生の第3の面(閉経後)を表しています。毎月の「賢い血」を流さずに内にしまっておくようになった女性は、非常に賢明な人間になる、と信じられていたからこそ「知恵の女神」として崇拝されていました。

後のキリスト教の時代になると、3相の女神は「父と子と聖霊の御名において」とすり替えられ、女神の神聖さは歴史からも、私たちの記憶からも、すっかり抹消されてしまったのです。「若さ=美しさ」が正義で、老いがもたらす果実である「知恵、賢さ」は価値を失って、40歳も過ぎれば「老害」なんていわれてしまう世の中!

私たちは、自分自身が生きてきた道の苦難や悲しみを「知恵」に変容させて、後から来る人たちに伝えなければなりません。そのためには苦難や悲しみをなかったことにするのではなく、しっかりと向き合って「含んで超える」ことです。
それが私たち世代の、魂を取り戻すためのイニシエーションであり、ここから先の人生を決める、大事な地点だと思うのです。
さぁ、恐ろしげなカーリー女神に祈りましょう!
我がカルマを浄め、知恵を与えてください、と!

Love ♡

Tarika

2024/ 2月21日発行メルマガより


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