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裏社長室(第20回配信)を見て、考えたこと、感じたこと。

隔週水曜20時配信、緒乃ワサビさんの「裏社長室」(第20回)の感想等です。特段話題にもならなかったのですが、記念すべき20回目の配信でした。おめでとうございます(?)。

「響け!ユーフォニアム」の第3期が放映されていますね。この作品がアニメになるたび、「ユーフォニアムって、昔はユーフォニウムって呼んでたよね。」という話をします。

しかし、必ず「そうなの?」とか「そうだっけ?」という反応が返ってきます。

「ショーペンハウアー」も、昔は「ショーペンハウエル」だったような気がしますが、友人に確認してみたら「ショーペンハウアーはショーペンハウアーだろ。」と言われてしまいました。

「オールデン」が「アルデン」と呼ばれていた時期があったことだって、ネットにはその欠片すら残っていない。

橋本真也が「破壊王」以前に「破壊天使」と呼ばれていたことも。

自分だけが違う世界線で生きているのだろうか。

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緒乃さんは先日、映画「オッペンハイマー」をご覧になったようで、その感想については、有料コラムに記載のものであるため、ここで書くことはありませんが、閉塞的な状況下における人間の行動、思考、または苦悩などは、古今東西問わず、そうそう変わるもんでもないな、というのが、コラム読後の私の印象でした。

と同時に、ショーペンハウエルのことを思い出しました。昨日の配信でも、22:00あたり、23:45あたりで。

件のショーペンハウエルは、「意思と表象としての世界」という本を書いています。

平たく言えば、この世は地獄に近いもので、その中で、他者の苦しみを共に苦しむということ、言わば、同情や愛といったものこそが人間の道徳性の基礎となる、といったことを述べています。

お前、どの舌で言うてるんや、という感じでもありますが。

ショーペンハウエル的なスタンスからすると、みんながみんな、自分なりに苦しみを抱えるという意味では、仲間・同志であるはずなのに、なぜ互いに苦しめ合う必要があるのだろうね、というところです。

仮に私や誰かが地面を這いずり回りようなことになっても、アナタは1円も得をしないのに(気分はいいかもしれないけど。)。なんならアナタだってそうなるかもしれないのに。

昔から、「人間ってクソだなぁ」って、ホントよく思います。自戒も込めて。

ちなみに実はこのショーペンハウエルの「同苦」と呼ばれる部分、私の「白昼夢の青写真case2 二次創作 『信仰』」でも触れています。

自分の中に、人と人との足の引っ張り合い、愚かと愚かの押し付け合いということの無益さに対する嫌悪感が、強くあるんでしょうね。

作中のテンブリッジも相当閉塞していたことは、ウィルの独白からなども窺えますね。あんな世界じゃ、当たり前か。

私のnoteも、ここしばらく訪問者の方の数が増えているので、ちょっと宣伝してみました。

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「物語の美しさを追求することが正解ではないのかもしれない。」(59:30あたり)

私はハッピーエンド至上主義とでもいうか、嫌なものなんて現実でさんざん見てるから、作り物の世界くらいは気分良く終わって欲しいな、と思う方です。

それが物語の流れとして不自然で、いわゆるご都合主義であったとしても。

ただ、ハッピーエンドにもいろいろありますからね。例えば主人公の宿願が、どこか悲しいもの、辛いものである場合に、それが達成されたことをハッピーエンドと呼んでいいのか、という問題もあります。
私の場合はアリです。

別れても、戻らなくても、壊れても、それが尊い願いであるならば、万事を尽くした結果であるならば、ビターだけれどハッピーだ、という評価をします。

だからもう少し正確にいうと、救いのない物語、後味の悪い物語が嫌なのでしょう。「マーヴェリック」でトム・クルーズが死んでも、誰も救われないですからね。喜ばないですからね。

矢沢永吉だったら、「それって、YAZAWAじゃないよね。」って言うと思うんですよ。

望まれているものを当たり前に作ること(いわく、「こういうものでいいんだよ。」)もまた、当然にエンターテイメントだと思います。というか、一番の基本だと思います。

そういうのが嫌で、その当たり前の基本も理解できなくて、斜に構えちゃう時期もありますけどね。
若い子だったら、誰にでもある大人への通過儀礼ってことで、微笑ましく見守ってあげましょう。

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「マーヴェリック」については、ラプラシアンの過去の配信「霜降(先生)との雑談」でも触れていますね。

https://www.youtube.com/live/SaFH5ADqm7c?si=1zKu_Es8_sIr6VZD
 
そういえば最近の緒乃さんは「自分には他人に共感する心がない。」というようなことをおっしゃらなくなった気がしますが、この配信でも、トム・クルーズに強く心情を投影している様子が窺えます(35:40頃)。

昔の緒乃さんのことは承知しません(元から、共感性のない方だとは認識していませんが。)が、何か契機があったんですかね。

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次回配信では、小説の内容についても触れられるでしょうか。コラム会員の私も、内容にせよテーマにせよ、ほとんど知らないんですよね。

昨日の話はひとつ忘れて、フラットな気持ちで、緒乃ワサビさんの世界を堪能したいところ。

待ってたんですよ、こう見えても。
楽しみだなぁ、本当。

ちなみに買うと決めてる商品の体験版はやらない主義です。モヤモヤするじゃないですか。
でも最近、文芸界隈でもわりと流行ってる先行公開みたいなのがあったらどうするかなー。

というわけで、21回目の配信も楽しみにしています。

 

 

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