短歌(2018/11/5-2018/11/11)
1 秋はたち 冬に棲処を ゆづるらし あつささむさも 服にてあそぶ
2 誰がために 命をすてて ゆくべきぞ みな死ぬる者 むなしからずや
3 土をはふ もののにくさに うちなげき そうなるくもの 遥けきを恋ふ
4 いにしへの 人と心をかよはする なかだちぞかし ふみの幸よし
5 古き言 引くたびおなじ ことかねて 思ひけりやと ひとり笑まるる
6 ふみ読まぬ 日のみ過ごさば あらぬこと ふけりもぞする おそるれば読む
7 言の葉の 海にもぐりて さがすとも よき歌出でじ ただよひてこそ
8 朝なれど 日はまだ出でず 見るはやみ いとまありとも 起くるにたらず
9 いたづらに飯をはむまま さとりぬる わがむなしさは これが報いと
10 かく安き さかひに命 たもつこそ からき目みずと 心おもけれ
11 つはものの 壁をみじかき 一振に をさ一人をと つきぬく乙女