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20230428 国分町2丁目、大町2丁目(仙台市) #風景誤読


国分町らしい張り紙がある
国分町のビル「レモンシャトー」。
むかし、友達のおばあちゃんが経営するカラオケスナックがあった

今日は一度広瀬通に出てから木町通に入ってみる。もう見慣れた大町の風景。小道に逸れてみると、見慣れない看板が出ている。レ、レコード屋?

そういえば前の職場で仲の良かったひとが戦災復興記念館近くに中古レコード屋があるって教えてくれた、のを急に思い出す。彼は僕の音楽の趣味をおもしろい方向に広げてくれたひとだった

古本も置いてある。河口龍夫の図録『封印された時間』をパラパラとめくっていたら「座って読んで良いですよ」と声をかけられる。目の前にちょうど椅子があって、至れり尽くせりだ〜と思う。

蔵書もレコードもそんなに多くない、どころか、全然置いていない。売れ残りが置いてある感じではなく、セレクトショップっぽい。仕事の休み時間にふらっと来ても疲れない物量がとても心地よい。静かだし、良い場所を見つけてしまった…。

はなしを聞くと7年ほど前にこちらに移ってきた。もとは本町で何倍もの規模でやっていた。当時の店主が病気をしただとかで、現店主が手伝い、「無理やり継がされた」のだと笑う。たぶん、こういうことはなんども客に説明していて、「無理やり」の部分はあとから自然と付着した尾鰭だろう。

また来ます、と言って、店を出る。この「また来ます」というのは、すこしまえに好きな本屋に通い詰めていて退店時に割と意識的に口にしていた挨拶だったので、なんとなく懐かしく、嬉しくなる。このことばは、ほとんど自分のために言っている。また来ます、が増えるたびにすこしずつその街と親しくなっていく。

ほかにも(良い意味で)わかりづらいお店が入っている

時間もなくなってきたのですこし早足で職場に戻る。昨日よりも、今日の朝よりも、気持ちが軽くなった。


[たかしな]

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