内省+愛ある批評者の存在
内省だけでは外面的自己認識が低く、影響力の過剰見積もりか、過少見積もりになりがちなのだとか。
2021年が始まり、去年を振り返りながら目標設定をする方も多いのではないでしょうか?
去年読んだ1冊『セルフアウェアネス』によると、
実は「内省」はある意味危険でもあり、自己認識力を高めるには、自分の盲点を他者からのフィードバックで埋めていくことが重要なのだとか。
内容(「BOOK」データベースより)
ダニエル・ゴールマンは、EI(感情的知性)の第一の因子としてセルフ・アウェアネスを挙げ、またスタンフォード大学経営大学院の調査でも、リーダーが伸ばすべき最大の能力の筆頭に挙げられています。自己認識抜きにして、望むような就職や転職、キャリア構築もままならないでしょう。とはいえ、自己と向き合うのはなかなかハードな行為であり、また直接的な効果がわかりにくいため、なかなか取り組みにくいのもたしかです。本書では、セルフ・アウェアネスの必要性から簡単なテクニックまで広く紹介します。
■セルフアウェアネス(自己認識)とは
文字通り、セルフアウェアネス(自己認識)とは「自己に意識を傾ける力」のこと。つまり、自己に深く意識を傾けることで、自分の感情、長所、短所、欲求、衝動を深く理解している状態のことです。
内省も少し似ているのですが、
内省は自分の心と向き合い、自分の考えや言動について省みることで、自分の心の中を見つめ、何をどう思いどう感じたかを改めて熟考することです。
最近は内省力を「リフレクション:reflectio」と言ったりしますね。
現実に起こったことを客観的に振り返り、そこから窺える自分自身を見つめる力のことです。
自己認識と内省の何が違うのかというと、次のマトリクスで示すことができるようです。
■自己認識の4つの原型
縦軸は『内省』の精度
横軸は『フィードバック』の精度
この表でみると分かるように、「内省」だけでなく、他者からの適切なフィードバックがあってこそ自己認識力が上がるのです。
■経験と権力が自己認識を妨げる
内省は多くの場合一人で行うことが多いと思うので、自分の知識や経験を軸に解釈を深めるので偏るのだとか。
経験はある意味では思い込みも含んでいるため、その思い込み(無意識)を疑うということを自分だけで行うのはなかなか難しい作業です。
確かに、自分だけで考えているよりも、同僚や上司、友人などから全く違った解釈を伝えてもらって、気づくことって多いですよね。
また、役職が上がり権力が増すことで、自分の技量と能力を過信する可能性が高くなるのだそう。(上位のリーダーは下位のリーダーよりも、自己評価が高い)
実務では自分の技量や能力よりも少し高いことを求められることも多いので、あえて期待を込めて自信過剰は良いけれど、内省には向いていないようです。
また、単純に役職が上がることで、上司の数が減って率直な意見をくれるヒトが少ないことや、権力のある人に意見を言って自分のキャリアを損ないたくないという、恐れもあるというのは実感できるかと思います。
他にも、内省を多くする人のほうが、自己認識度がより低く、仕事の満足度と幸福度も低めであった。という研究結果もあるのだとか。
周りにいる「いつも悩んでいるヒト」をイメージすると、なんとなく確かにと納得できるかもしれませんね。
■愛のある批評家から率直な意見を求める
どのように自己認識力を上げるのか?というと自分の盲点を突いてくれるのはやはり他者からのフィードバックなのです。
自分の無意識を理解しているのは、他者のほうがわかりますよね。
方法は以下の通り
①5人選ぶ
②会って話を聞かせてほしいと頼む
③2つの質問をする
「あなたには、私がどんな人間のように見えますか?」
「私のここを変えると良い、そうすればもっとうまくやれる、と思う点はありますか?」
④受け止め感謝を伝える
⑤調査結果に基づいて自分の行動を変える
去年もこの本を読んだときに何人かこの質問をしました。
耳の痛いことも多かったですが、よく見てくれているな、信じてもらえているなと感じることができました。
「こうしてみたら?」と思ってもらえているなら、教えてもらって、相手の認識と近づけて、仲間にとっても良い行動を行っていきたいものですね。
1月中まず5人聞いていきたいと思います。
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