映画「とんび」

仕事で金光町を車で走っていて、よくこの映画の色褪せたポスターが貼られているから、昔の映画かなぁ…と思っていたけど、調べてみたら2022年の映画だった。

その映画の中に出てくる主人公の父親役の「阿部寛」の姉役の「薬師丸ひろ子」が経営する小料理屋「夕月」が出てくるのだけど、そのお店が「夕なぎ」として今も営業している。
もちろん薬師丸ひろ子は居ないけれど…

前にfacebook でお友達の酒屋さんが、このお店で日本酒の会の告知をされているのを見た事が有ったけれど、その時にはここの事を知らなかったので特に興味が無かったけれど、今となっては行っておけば良かった…と思った。
ちょっと時間調べて今度休みの日に行ってみようと思う。

幼少期

産まれる前から「不器用だけど想いが熱い父親」「ヤス」(阿部寛)と「ただただ息子を愛する母親」「美佐子 」（麻生久美子）の間に産まれ、幸せに包まれながら生きていた「北村匠海」演じる「旭」(アキラ)であるけれど、ある日ヤスが働く倉庫に、美佐子が働く姿を見せたいからと旭を連れて行くが、一生懸命働くヤスにタオルを渡そうと走り寄る旭…
荷物に引っかかるタオル、旭がタオルを引っ張るが取れない…
無理矢理引っ張る旭に荷物が崩れ落ちる…
駆け寄るヤスと美佐子…
旭の上に覆いかぶさる美佐子…
目の前で妻と子の上に積み荷が崩れ落ちるのを見るヤス…
慌てながらも何とか旭を救うが美佐子はそのまま帰らぬ人となる…

思春期

「早稲田大学に行きたい旭」と「旭と離れたくないヤス」
自分の道を歩んでいこうと進み始めた子と子離れ出来ない父親
誰が見ても子供の成長を邪魔している様にしか見えないけれど、やはり父ひとり子ひとりで生きてきた父親としては、子供が身近で成長する姿を見たかったのかもしれない。と思わされる。

東京に向かう日に、トイレに籠って出てこないヤスに「じゃあ行ってくるからね!!」と声をかけ、寺の息子の「照雲」(安権顕）の車で出発すると走りながら、「好き好んで東京に行くんだから、一人前になるまで帰ってくるな!!」とか「おれは絶対に東京に会いに行ったりしないからな!!」とか乱暴な言葉でヤスが送り出してしまう。

青年期

出版社に就職して、周りからも認められ信頼を得ている旭
仕事で東京に来た時に旭の職場を訪れるヤス

その時は会えなかったけれど、ヤスが来たことを知り駆けつける旭だったけれど、その時にヤスに「会って欲しい人が居る!!」と伝える。
お店に連れて行き先輩であり婚約者の「由美」(杏)に会わせるが、由美が7歳年上で、過去に結婚していた事がある事、3歳になる息子が居る事などを伝えられると、ヤスは驚きを隠せず同僚と一緒に仕事のトラックで逃げ帰ってしまう。

後日、由美を連れて旭が地元に帰る。
帰ってきた二人に会って驚くヤス…
とりあえず、後で「夕月」に来い。と伝える。

旭が由美と「たえ子」(薬師丸ひろ子)のやっている小料理屋「夕月 」に着くと間もなくヤスもやってきて、微妙な時間が流れる中、たえ子が気を利かせて買い物に出かけて話をするしかない状況にするもなかなか進まず…
そこで、たえ子と照雲が一芝居うつ。
照雲が旭と由美が居る前で、わざとヤスに向かって「歳が７つも上で、離婚歴もある、子連れの女を旭の嫁にして良いのか？」「旭は俺たちみんなで育てた子だぞ!!それなのにこんな女で良いのか？」と詰め寄る…
それを黙って聞いていたヤスが憤怒し照雲に詰め寄る!!
「この子の何がいけないんだ？一生懸命真面目に生きているんだ!!旭が選んだ人ならそれはおれの娘でもあるっていう事だ!!何の文句があるんだ!!」と激昂した。
それを見ていたたえ子や照雲、旭に美佐子は涙ぐみながら喜んだ。

初老期

直木賞作家となった旭は、ヤスが亡くなったので備後市に戻ってきた。
遺影写真を子供達と選んでいる時に、娘に「おじいちゃんって幸せな人生だったのかなぁ？」と聞かれ、「おれがあの世に行ったら聞いてみるよ」と答えた。

まとめ

一番に思ったのが映画は関係なく、自分の娘がもう結婚して、息子も一人居るんだけど、よくある「お父さん!!お嬢さんを僕に下さい!!」って言われて、「うちの大事な娘をどこの馬の骨とも分からんような奴にやれるか!!」っていううのをやってみたかったな～って思ったことだった…
まぁ、娘の旦那さんはとにかく良い人。娘がヒステリックに怒ってもちゃんと向き合って話を聞いてくれて、解決してくれる人。
幼少期をうちで育てたから、やはり僕の性格を引き継いでしまったところが多い娘だと思うけれど、ちゃんと男を選ぶ目はあったんだなぁ～ととても安心している。

親は子の幸せを願う。ただ、出しゃばらない程度というものをちゃんと理解して、老害と言われないように接していこうと思う(笑)