見出し画像

静かなる情熱|40代 企業戦士

最近の世の中の傾向は、頑張らないというか、自分に正直というか、なんでもいいというか。それって、私の場合はどうなんだろうか?がんばっちゃ。。いけないのか?がんばることも自分に正直なんだったら、それでもいいはず。私はいろんなことに、がんばりたい。強制されてはいない。でもかんばりたい。自分の精一杯をいつもぶつけていたい。

最近、よく歌を歌ってる。それも昔の歌を。当時の自分は、がむしゃらに、がんばってた。今と違う意味で、がんばってた。はねた前髪、制服、模試の結果、バイト、友達、何もかもが大事で、何もかもが人生そのものだった。歌はその光景をまざまざと思い出させてくれる。あの頃の自分は、キラキラしていた。だから、昔の歌を聞くとせつなくなり、ほほえましい。

画像3

がんばるって、英語に訳しづらい。ぴったりくる単語ってないんだと思う。そもそもコンセプトが、違うんだと思う。「みんなでがんばりましょー。」「がんばってこー!」「がんばったね。」ってどれも訳してしまうと、なんか違う。でも、日本語で「がんばろう!」っていうと、ちゃんと通じる。それほどガンバル文化は浸透している。

たまに、自分はこれでいいのかと不安になる。まわりに振り回される。忙殺されて、違うところを見ている自分に気づく。くじけたっていいのだ。それも人生だ。そんなときは、しばらく何もしない。何にも邪魔されず、心の声を聴く時間を作る。ちょっと落ち着く。そして、友達と話す。映画を見る。子供と遊ぶ。テニスをする。ごはんを食べる。自分の原点に、戻る。埋もれていた自分を、掘り起こし、深呼吸をする。

がんばるっていうのは、汗かくことじゃない。大声をだすことじゃない。自分に向き合ってその時一番大事なことをちゃんとやるってことだ。真摯なのだ。疲れるにきまっている。一生懸命なのだ。だから、後悔も少ない。その時に決めた、その時の一番の思いだから。仕事も、がんばる。どこに行こうとしてるのか。ゴールがあるのか?あっても、そこにたどり着くことがゴールではない。その過程を試行錯誤すること、がんばることが、学びなのだ。人生なのだ。

画像3

息抜きも必要だよと、誰かが言う。あなたはもう頑張りました、と誰かが言う。そうなんだろう。それでも、生きることはとまらないし、自分に向き合うことは、やめないから。息抜きとがんばるは対局ではない。がんばるってことは、いつでもそこにある。静かに、いつでもそこにある。そう思えると、がんばるってことが、進化する。がんばることに、余裕をもてる。あの頃の、がむしゃらのがんばりから、バージョンアップした、大人の静かなる情熱なのだ。生きていくこと、そのものなのだ。生き続けていく日々が、自分を形成していく。自分もバージョンアップしていく。

がんばって、いいのだ。

かっこわるくなんかない。それは、自分そのものなのだ。

Season 2 - 作文集credit

Photo by Mario Gogh, Redd, and Priscilla Du Preez on Unsplash


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?