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大切なときに頼れる問い|Tapestory 交換日記 006

ゆうこさん

お返事ありがとう。積極的右往左往!なるほど、迷子とは大分違うよね。主体的な行動の一つとしての右往左往。なんか力が湧いてくる、このゆうこさんのネーミングセンス大好き。

聞いてくれた質問の「自分が生かせるか以外にも、何か自分に問い続けていること」だけれど、たぶん、それは「私はここから何を学べるのかしら?」っていう問いかなと思った。

国や組織を超えて物事を進めてると、やっぱり考え方や仕事の進め方、関係性の築き方やそれにかける時間、コミュニケーションスタイルは人それぞれで。全然違うからこそ、自分をオープンな状態にしておくのが難しい時がある。

大学院の時にね、国籍文化だけじゃなく、性格もスキルも全然違う学生たちを、わざわざ組み合わせたグループでプロジェクトを行う、っていう組織開発のクラスがあったの。

これが本当に大変で・・・。その時は、日本人の同期たちと「やっぱりプロジェクトするなら同じ国の人間とやるのが一番いいねえ・・」なんてわざわざアメリカまで国際系の勉強しにきてるのに、結構皮肉になってた。

でも、こんな風になっちゃうとき、「ここから私は何を学べるのかしら?」って思うだけで、目の前で起きてることが生きた教材に見えてくるって気付いたの。全然足並み揃えてくれない人も、反対意見を言うことがすべてと思っているような人も、締め切り前になっても焦ることがないグループ全体の雰囲気も。

そこから、自分の中にある【争いへの抵抗感】とか【必要以上に人のニーズに合わせちゃうところ】とか、【苦しくなっても苦しいって言えないところ】とか、いろいろ見えてきた。見たくなかったことも全部含めて。でもそれらが分かったことで、次に起きた時に少しは対処しやすくなる。

だから、学ぶことをすごく大事にしてる。だからかな、歌うのが大好きな娘にね、新しいことを学ばせたいと思ってて、今週からピアノのレッスンを始めることにしたの。

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っていうのもね、私自身、ピアノに助けられたことがあったんだ。

ニューヨークに留学してた大学生の時、ルームメイトと全然上手く行かなくて、毎日夜、寮に帰るのが辛い日々でね。そんな時に、気分転換にと思って、ピアノの個人レッスンを1単位だけとったの。それが本当にいい決断だったんだよね。毎晩グランドピアノのある小部屋にいって、昔習った曲を一人で弾いてたの。その頃、英語も思ったよりできないし、自分のいろんなものが崩れてなくなってる気がしてたけど、ああ、私全部なくなってるわけじゃなかったんだ、って自分の動く指を見て、泣けてきたの。自分の中には場所が変わっても、それに左右されない力があるんだ、だから大丈夫って、すごく安心した。

ゆうこさんはさ、世界のいろんな大陸に住んだり働いたりしてきたじゃない?そうやって国を超えて生きてきた中で、自分の中で拠り所になった力とか特質とかってあるの?すごい聞きたい。どうやって、いろいろ乗り切ってきたんだろう。

また楽しみに待ってるー。

けい

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迷子と積極的右往左往の違い|Tapestory 交換日記 005

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