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20歳の夏休み全部使って日本一周してみた(14:大館〜秋田)

第14日目

どうやら現在、日本の上空、特に九州から関東にかけて前線が停滞し、各地に災害級の大雨を降らせているという事態になっています。日本一周していると、このようなニュースにも自動的に耳が傾きます。なぜなら常に自分が移動しており、1週間後には今報道されている場所にいるかもしれないからです。常に全国にアンテナを貼っておかないといけません。

本日は、昨日も書いたように北海道を1日早く出てきたことによって生まれた予備日的な1日になりますので、北東北をゆったりと移動します。ざっくりとした行程は大館を出て、盛岡、盛岡を出て角館、角館を出て秋田となります。というか、こうなる予定でした。今日も忘れられないアクシデントがあったので、書き残しておきたいです。

まずは朝の6時過ぎに大館駅を出る花輪線に乗って盛岡を目指します。列車に乗ると、JRの職員が乗客を対象にしたアンケートを実施しておりました。朝からお疲れ様ですといったところですが、アンケート内容はこの今乗車している花輪線の利用に関するものでした。いわゆるローカル線の存続に関して現在の利用に関する調査をしているといったところでしょう。今後どのような企画があれば、乗りに来ますか?という質問には観光列車の運用を期待しますと答えておきました。

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案の定、朝の早い時間でしたから二度寝感覚で眠りにつき、次に目が覚めたのは八幡平駅あたりだったかと思います。八幡平観光をしようかとも考えたのですが、季節が季節ですし、天気が天気なので今回はパス。すぐに盛岡に着いて、14時の田沢湖線まで時間を潰します。

先ほどから言っている花輪線というのは、大館から途中、好摩という駅までで、そこから先はIGRいわて銀河鉄道という3セクになっております。盛岡駅の乗り換え案内の表示には、肝心な「IGR」が省略されているものもあり、本当に銀河へ繋がっているような案内になっています。

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盛岡と言えば、というか岩手県と聞いて最初に思いつく食べ物はわんこそばかと思います。盛岡駅にも、もちろんわんこそばを提供している蕎麦屋さんがたくさんありますが、わんこそばというのは食べている間、常におかわりを供給し続ける店員さんがつきっきりになる必要があるため、そば代に追加で人件費が付加されてとても高額な料理となってしまうのです。しかし、盛岡には他にも名物があり、冷麺とじゃじゃ麺が挙げられます。わんこそばも含めすべて麺類がソウルフードとなっている盛岡駅周辺には数え切れられない程の麺屋が出店しています。

その中で選んだのは「あきを」というじゃじゃ麺を提供している店です。11時半ごろ開店で、誰よりも早く入店し、じゃじゃ麺を頼みました。じゃじゃ麺というのは、写真のような形で提供され、自分で味がよく絡むまで混ぜて食べるものになっています。最初は何もつけずに食べていたのですが、ラー油やお酢が置いてありますから、お好みで味変することができます。色々試しましたが、加えるたびにまるで別の料理になったかのように味が変わります。雰囲気的には、味がさっぱりして上にきゅうりが載ってる岩手県版の油そばみたいな感じです。

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最後の一口麺を残した状態で、渡された生卵を割ります。よく絡め混ぜたら、「ちーたん」と呼ばれているたまごスープをかけてもらって、最後の〆です。本当に一つの料理で色んな味に変化する面白い食べ物でした。

そのあとは「不来方城」と呼ばれる盛岡城跡の岩手公園を散策して、駅の待合室でミニカモメのたまごを食べて田沢湖線の発車まで時間を潰してました。相変わらず気温は20℃を上回らない春先みたいな気候です。田沢湖線は秋田新幹線とレールを共用しており、在来線の普通列車の運行頻度が極めて少ないので、2時間くらい待つ必要がありました。

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秋田新幹線の盛岡秋田間の区間は前に乗車したことがあるのですが、座席は指定席で車窓の左右を同時に確認することができず、存分に車窓を楽しむことはできなかったのですが、今回は在来線ですので、車窓の楽しみは倍増されます。倍増どころか、並行する河川を何回も跨ぎつつ、トンネルを出たり入ったりするこの区間は、まるで何かのアトラクションに乗っているかのようで、本当に面白かったです。

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途中何もないところで、急に20分くらい停車したりしますが、これは秋田新幹線とレールを共有しているために発生する待機時間なのでしょうがありません。ゆっくりと角館を目指します。

角館では大学の学科の同期が地元のため、急遽案内してくれることになりました。武家屋敷と桜で僕の中では有名でしたが、やはり地元に詳しい知人と巡ると見えてこないところも見えてきてとても楽しかったです。一通り武家屋敷を散策したあとは、近くの城があった山に登って、高い場所から角館を見下ろすことにしました。

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雰囲気的には高尾山の山道と似ていましたが、それを登って、たどり着いた先から見えたのはこのような景色です。横手盆地の北端に位置する角館は、桧木内川が町中を蛇行しており、その周辺に武家屋敷と町人の町が栄えた町となっているそうです。

また、毎年9月に開催される山車をぶつけ合う祭りも有名で、しかもこれが割と本格的に命がけらしいです。何気なく道に立っている「止まれ」の標識が変曲がっているのも、山車をぶつけてしまったかららしいことだったり、町同士で仲が悪い町があり、よく道を譲り合わずにぶつけ合う話だったり、絶対に1人では気づけない知識を与えてくれます。

18時45分に角館を発車する田沢湖線に乗って、大曲につきました。着いたところで異変に気づきました。ポケットが軽いのです。財布がありません。かなり焦りましたが、下車するときに忘れ物がないことは確認しているので、忘れているとしたら角館駅の待合室です。即座に大曲駅員に角館駅員に確認してもらうよう繋いでもらい、すぐに発見に至りました。見つかったのはいいのですが、どうやって取りに戻りましょう。相変わらず田沢湖線はもう走っていません。

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もう、こうなったら仕方がないので、新幹線を使います。まさか使うと思わなかった新幹線ですが、財布を紛失しているので大曲から角館に戻るまでは乗車駅証明書を発行してもらい、後払いで新幹線に乗り換えました。一時はどうなることかと思いましたが、出費を犠牲にして、無事本日の目的地である秋田に辿り着くことができました。やはり新幹線は偉大です。

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なんだか今日は疲れました。行程的にはゆったりしすぎていたのですが、いろいろトラブルに見舞われ負担が増えます。明日は山形観光です。人生でまだ山形県に訪れたことがないので、楽しみにしていました。忘れ物には留意していきましょう。

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