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政治哲学の研究者が哲学的-政治的な試論を投稿していきます。

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  • natality=出生?最近のアーレント本も含めて整理する

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ヘーゲルとアーレントをめぐる勉強ノート①    

ヘーゲルとアーレントをめぐる勉強ノート① ——コジェーヴの衝撃から20世紀の行為論の布置へ  私はヘーゲルのへの字も知らないことをまずは断っておきたい。『精神現象学』を読むある講読に出席して数回でギブアップしてしまい、また『法哲学』の読書会は何度も出席して、その面白さを掴みかけたところで諸事情により読書会そのものがストップしてしまった。  それでも、ヘーゲルの哲学がアーレントの哲学や政治哲学にとって極めて重要な位置づけにあるということは、アーレントのテクストから様々に読み取

    • アーレント謎の概念"natality"=「出生」?:最近公刊のアーレント本も含めて整理する&「反出生主義」との関連は?NO.2

       アーレント謎の概念"natality"について海外の研究論文を踏まえて整理していきます。思った以上に長くなったので別の記事として投稿します。これまでの議論(NO.1)を読んでからこちらの記事(NO.2)を読んでいただけると幸いです。 (NO.1はこちらから:https://note.com/taoki0046/n/n794cec9ca897)                *** 別の執筆原稿があって更新が遅れましたが、続きを書いていきます。 今回が第2回なので、あと数回

      • アーレント謎の概念"natality"=「出生」?:最近公刊のアーレント本も含めて整理する&「反出生主義」との関連は?NO.1

        0. はじめにアーレント関連の書物が立て続けに公刊されています。 『アーレント読本』をはじめ、研究書が3冊も登場しました(私も微力ながらその一端を担わせてもらいました)。研究者以外にも関心をもたれている方は多いのではないでしょうか。 アーレントに限らず、"誕生"というテーマも世間の注目を集めています。昨年はベネターをはじめとする「反出生主義」への注目度(同意するにせよ批判するにせよ)が界隈でぐっと高まりました。また、出生率が著しく低下した世界で北アメリカに誕生した

      ヘーゲルとアーレントをめぐる勉強ノート①    

      • アーレント謎の概念"natality"=「出生」?:最近公刊のアーレント本も含めて整理する&「反出生主義」との関連は?NO.2

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