「無功徳(むくどく)」
「伝燈録」の禅の言葉です。
中国に禅を伝えた達磨大師がまず向ったのが、梁の武帝のところでした。
武帝はしきりと聞きます。
「私は寺も建てたし、僧も養成したし―」と、自分が仏教の為にしたことをならべて、「どんな仏の功徳が得られますか?」と聞きます。
何回訪ねても達磨の答はただ一つ。
「無功徳」。
人間の善行も、何か見返りを求めてやるのでは、それは善行ではない、と達磨はいっているのです。
何も返って来ないのが真の善行なのです。
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