坂本龍一/ Perspective (1989)

Perspective (words Ryuichi Sakamoto/Peter Barakan music Ryuichi Sakamoto)

坂本龍一(keyboard / vocal)
Arto Lindsay (vocal)
Nicky Holland (keyboard / vocal)
Pino Paradino (fretless bass)
Cyro Baptista (percussion)

MZA有明 1989

80年代の坂本教授のライヴは幕が開くまでどのような編成によるどのようなライヴか分からない、だけど売り切れちゃうからチケット抑えとけって感じでした。

1989年にMZA有明で2日間だけ開催されたこのコンサートにワタシは行きませんでしたが、のちにテレビ神奈川でライヴの模様が放映され「行けばよかった・・・」と後悔したものでした。

名手による少数精鋭、ドラムなしパーカッションのみのこの演奏は教授の数あるコンサートでも白眉の部類で過言ではないでしょう。

この「 Perspective」はYMOのラストアルバム、「Service」(1983/ALFA )が初出なのでYMOとしては散開コンサートで演奏されたのみです。

名曲だけにそれではもったいないと本人も思ったのか、YMO解散後のソロツアーで度々演奏されています。

オリジナルは教授自らリード・ヴォーカルを執っていますが、このヴァージョンでは盟友アート・リンゼイもヴォーカルで参加しています、ギターを弾いていないのが良いですね(笑)

ニッキー・ホランドが懐かしのKURZWEILのキーボードを弾いていますね。
KURZWEILはそもそも盲人用のリーディングマシンのメーカーでしたが、スティーヴィー・ワンダーとコラボして1980年代にはキーボードのメーカーとしても名を馳せたんですね。

ピノ・パラディーノのフレットレス・ベース・ソロが素晴らしい!
当時このヴァージョンのスコアがKB Specialというキーボード専門誌に掲載され、ワタシもこのヴァージョンで演奏したのを思い出しました。

ピーター・バラカンさんとの共作詞であるこの曲は、Aメロで日常を淡々と綴り、Bメロで日常に対する想いを語る、という坂本龍一版の「蒼氓」とでも言いましょうか。
というか「蒼氓」の方が後に発表されたのですが(苦笑)

今宵の担当 : nori

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