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SAXやチェロのようなソロ楽器を自在に演奏したい──という夢を叶える(ズルい?)方法

私は ewifan.com というEWIの素晴らしさを伝えようというWEBサイトを運営しています。その中の1ページを改めて読み直してみました。2012年年末に書いたものです。興奮しながらこれを書いてから9年経ちましたが、このときの熱量のまま、ここに再掲しておきたいと思います。

EWI4000Sに出逢うまでの挫折の記録

私がEWI4000Sという楽器に出逢ったのは57歳と半年(2012年10月)のことです。
音楽好きの人なら、一度は「単音ソロ楽器をマスターして自由自在に演奏したい」という夢、憧れを抱いたことがあると思います。
私はそれがかなわないままアラ還を迎えました。

それまでの挫折の記録を簡単に紹介すると、

小学4年生:縦笛で『アマリリス』が吹けなくて泣きながら練習。結果、クラスでいちばんうまく吹けるようになる。鼓笛隊に入ったが、「大勢の中の1人」に埋没する悔しさを味わう
中学生:プラスチック製の縦笛ではカッコがつかないので、オカリナを買う。吹けるようにはなるが、なんかものたりない。フォークギターを始める
大学生:ナベサダなどにかぶれはじめ、質屋でアルトサックスを買う。その日のうちに断念して、すぐに転売した
20代:サックスへの憧れ捨てがたく、カシオのデジタルホーンを買う。簡単に音が出て楽しめたが、やはり玩具っぽすぎて、とても人前で演奏する気にはなれない
30代:ごくたまに思い出したようにデジタルホーンを吹くことがあったが、ずっと放っておいたら電池が液漏れして回路が腐食し、そのままゴミに。すでにカシオでは製造終了で、以後、手にすることはなかった
●40代:リリコンやAKAIのEWIの存在は知っていたが、高すぎて手が出ず、実物も見たことがなかった。YAMAHAWX5という、頑張れば買えそうな価格でウィンドシンセサイザーを出したことを知る。中古で手に入れたが、ちょっと音を出しただけで「なんか違うよなあ」と感じ、練習する前に転売。ギターシンセサイザーにも手を出してみたが、同じ理由ですぐにやめてしまった
50代:YAMAHAのサイレントチェロを買ってみたが、やはり、今から恥ずかしくない演奏者になるのは無理だと判断してすぐに転売。WX5をもう一度買ってみたがやはり転売。もうウィンドシンセサイザーやギターセンセなどのデジタル楽器に幻想を抱くことはやめようと心に誓う
57歳:「ザフーン」という楽器を知って買ってみた。いちばんの理由は「デジタル」ではないということ。しかし、あまりに音がでかく、しかも音色に情緒を感じられないので、これまた2日で諦めて転売。その直後にAKAIEWI4000Sを知り、「音源内蔵」という点に期待し、「これが最後」と決めて購入。今に至る

……こんな感じです。
似たような挫折の記録を積み重ねてきたかたはいっぱいいると思います。

YAMAHAのWXにどうしても馴染めなかったのは、「これは吹奏楽器ではなくて、ただのMIDI入力ツールなのではないか?」という疑問と、楽器との一体感のようなものが得られそうもないと感じたことにあります。
その意味では、YAMAHAのWXより、カシオのデジタルホーン(DH-500)のほうが好きでした。「楽器との一体感」が得られましたから。しかし、デジタルホーンはやはり「玩具」にしか見えませんし、音の表現力も限界がありました。

そんな私が、EWI4000Sにはなんとか食いついたまま続けられたのです。
最初の1週間はまともに音が出せず、くじけそうになりましたが、「オクターブローラー」(次のセクションで詳述)の壁を「ひょっとして親指の腹で押さえなければいいのでは?」と気づいてから、一気にミストーンが少なくなり、1か月目くらいで、すっと気分が楽になりました。

始めて1か月でジャズのセッションに参加

近所にライブハウスカフェがあり、月はじめの土曜日にジャズセッションデーというのがあるのですが、そこに、無謀にも始めて1か月めでEWI4000Sを持参してサポートバンドとのセッションを試みました。
1か月目の記録は残っていないのですが、2か月目と3か月目の記録を載せます。
まったく触ったことがなかったゼロから始めて2、3か月でも、この程度には遊べるようになるということで参考にしてください。
他の楽器では多分、数か月でセッションのまねごとができるというのは不可能だと思います。
ギターやキーボードは当然無理ですし、サックスやフルートはもっと無理でしょう(やったことがないので分かりませんが、感じとしてギターなどよりずっと難しそうですし……)。
EWIという楽器だからこそ、こんな無茶もできるのだということで……。

私のように、いろんな楽器に挑戦はするものの、どうしても本気で練習するまでに至らないまま断念を繰り返し、歳だけ取ってしまったあなた。EWIならまだ間に合うかもしれませんよ。

★さらに詳細な「いきさつ」や、EWIに対する想いを日記にも書いています⇒こちら

■ 以下、動画へのリンクです

◆始めて2か月め 無謀にも『アランフェス協奏曲』のセッションに挑戦⇒こちら

◆始めて3か月目 『月の沙漠』ならメロディ知っているから一緒にやらせて~と、飛び入りで参加⇒こちら

◆始めて1年半。ギター、ベース、ドラムとセッションでオリジナル曲『Engagé』を吹く ⇒こちら

◆2014年12月 白河市で行われた狛犬講演会後の余興。EWI4000SにSAMSONの無線キットをつけて、LUNCHBOXの小型アンプからの音だけで数百人入った会場で十分な音量・音質を得られた。 ⇒こちら

◆2016年7月13日 ゲストに助川久美子さんを迎えて。5拍子の難曲を全編アドリブでこなすというリクエストだったが、音域の広いEWIの強みを生かしてなんとかそれらしく……。 ⇒こちら

◆2018年10月18日 親父の90歳の誕生日を老人ホームにて祝う。弁当箱より小さな2000円のアンプを腰にぶら下げて音を出した。EWI-SOLOならこんな苦労をせずともスマートにやれるのだが……。 ⇒こちら

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ついに出た。スピーカー内蔵でさらに性能もUPしたEWIの決定版! EWI-SOLO ⇒こちら

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こんなご時世ですが、残りの人生、やれる限り何か意味のあることを残したいと思って執筆・創作活動を続けています。応援していただければこの上ない喜びです。