ユヴァル・ノア・ハラリの人物像
イシ: ハラリはゲイだということを公表しているし、実際、イツィク・ヤハフ(Itzik Yahav)という男性と結婚生活を送っている。彼は自分の才能というか、自分の脳だけを信じていて、子孫に何かを託そうという発想はなさそうだな。
ただ、そういう彼の個性と論理性が、グローバリストたちには利用しやすいんだろうね。
吾狼: ハラリは少しずつ変化しているように思います。
最初は純粋に人類史を分析し、人間とはどういう生き物なのか、社会はどのように動いていくのかという学問的というか、理論構築に専念していたのが、どんどんWEFとの関係を強めていって、今ではWEFのプランナーみたいな感じでしょう?
イシ: そうだね。ハラリとしては、自分は変わっていない。現実を冷静に見つめ、分析し、理論を述べているだけだと言うかもしれないけれど、グローバリストたちは、その理論にのっとって人間をコントロールすることで自分たちが仕切る世界を造れると思っている。ハラリもそれに引き寄せられて、発言内容がただの分析にとどまらず、未来図を示す方向に傾いているね。
幽大: 学者から軍師、あるいは予想屋になってきたか。
吾狼: とにかく、超がつくリアリストですよね。感情がない、とでもいうか。
幽大: 余輩は何度か彼のインタビューやスピーチを動画で見ただけだが、ムキになって持論を力説するようなところに子供っぽさを感じたな。将棋の藤井くんのほうが大人っぽい。
イシ: ハラリの理論は明解なだけに、すでにAIが吸収し尽くしていると思うんですよ。将棋ソフトが過去の名人たちの棋譜をすべてデータとして読み込んでいるように。
幽大: となると、ハラリの脳が老化してきたときはすでに人工知能にはかなわないから、用済みとなりそうだな。
イシ: 頭脳としてはそうかもしれないですが、広告塔というか、プロパガンダのキャラクター的な利用はされるでしょう。
幽大: なるほど。もっと人間にしか楽しめないことに情熱と時間を使えばいいものを……悲しい人生だな。
イシ: まあ、人の幸福感のことは分かりませんけどね。彼は彼なりに楽しんでいるんじゃないですか。
こんなご時世ですが、残りの人生、やれる限り何か意味のあることを残したいと思って執筆・創作活動を続けています。応援していただければこの上ない喜びです。