ヤバい組織にいた人たち(1)戦争編
ロシアとアメリカ(& NATO)の攻防についてはすでにいろいろ学びすぎて気持ちが悪くなっているのだが、中でもいちばん現実味を持って読んだのが前国連兵器査察官スコット・リッター氏に独立系ネットメディア「グレーゾーン」がインタビューした動画。
The Sun Snorer Pressさんがその全部を日本語訳してくれたおかげで、英語ができない私もその内容を知ることができた。感謝。
この人の献身的な情報提供(日本語翻訳作業)には本当に頭が下がる。
インタビュー動画の翻訳は7回に分けて日本語訳が掲載されているけれど、7回目だけでも読むべき(だけでも、って言っても、十分長いんだけど)
7回目では、グレーゾーンの女性スタッフ アーニャ・パランピルがスコットに、
「今や、ロシアと中国は歴史上かつてなかったほどの実質的なパワーとなってアメリカを脅かしているのです。そのためにアメリカはナチスさえ必要としているのではないかと思いました」
と感想を述べているのに対して、スコットは、
「なぜアメリカはナチスを必要としているのかについて、あなたの考えは100%正しいと思います。私はさっきランド研究所(RAND Corporation)での研究について話しました。ウクライナを第二のアフガニスタンに見立て、いかにしてロシアをその泥沼に引き摺り込むかという、つまりロシアを弱らせるための研究です。
その戦略として考案されたのは、ロシアが絶対に許せないものをウクライナ国内に作ることでした。ナチスです」
と答えている。
ランド研究所の名前が出ると、すぐに「陰謀論出た~」と騒ぐ人がいるが、スコット・リッターは実際に国連の兵器査察官として中東の政府中枢部や軍組織、テロ集団、そしてアメリカ政府中枢部の最右翼や軍中枢を渡り歩いて知り尽くしている人物だけに、無責任な想像で語っているのではないだろう。
このインタビューの6回目までを読めば分かるが、CIAやマドレイン・オルブライト、クリスチア・フリーランドらの話は、実体験も含めて極めてリアルだ。
動画の翻訳をしてくれたThe Sun Snorer Pressさんが最後にまとめ的な解説を加えているが、非常によくまとめているので読み逃さないでほしい。
さらに、理解を深めるための参考資料として、ピーター・カズニック(米国の歴史学者、アメリカン大学歴史学部教授)のレクチャー動画も、重要点を日本語にしてくれている。
それを利用して、ロシアを挑発する作戦をさせた者たちの狂気を想像すると、目眩がする。
こんなご時世ですが、残りの人生、やれる限り何か意味のあることを残したいと思って執筆・創作活動を続けています。応援していただければこの上ない喜びです。