#116 Pavo




ここは檻の中、しまもよう
もう遠い昔見たような居たような
あの奥深く緑色深く
僕らは飛び交っていたのに
君は僕の何を知ってるの?
もう慣れてしまった小さな世界で
あの空高く透き通って
僕らは飛んでしまいたい


広げた蒼に緑を混ぜて
金の星を散りばめ着飾る羽で
君の目を欺く事だって出来る
僕がどんなに悲しいか
君は知らないだろう?
知らないほうがいいだろう。
そうさ、僕が泣いたら
皆いなくなってしまうんだよ
ほうら、耳を塞いで
さようならしよう、そうしよう。


ここは夜の空、水玉模様
もう遠い昔から光っていたような
あの月近く青色深く
僕らは瞬いていたのに
君は僕の何かを知っている
見渡せるこの広い宇宙で
あの丘高く 目を凝らして
僕らは照らし続ける 誰かを



零れた雨に空を混ぜて
この体を隠す雲を感じれば
君の目を避ける事だって出来る
君がどんなに悲しいか
僕は知りもしない
だって僕も悲しいんだよ。
そうさ、僕が鳴いたら
皆曇ってしまうんだよ
ほうら、羽を広げて
舞うように、眩むように。


それでもこの声を
誰かが
ハープの音だと言ったように
君といたい(綺麗でありたい)
そう叫ぶよ
そう叫ぶよ


どんなに耳を劈(つんざ)こうとも
その澄んだ目を閉じて
優しい頬で
僕の声に耳を傾(かし)がせる事
が出来る人
僕がどんなに苦しいか
わからないはずだろう?
でもどうして君は泣くんだろう。
そうさ、君が泣いたら
皆悲しいんだよ
ほうら、もう笑ってよ
ほうら、泣くのは僕だけで
いいんだよ、いいんだ
泣かないのは僕だけで
いいんだよ、いいんだ

どうか君は笑っていて。




Lyrics by.  Tanuma Yuruto


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