日本に男女差別はない!と思っていた私がジェンダーに興味をもった理由
最近まわりでジェンダーに関する話題をよく見かけます。実は私も興味を持っている話題なのですが、実はもともとは「日本に男女差別?今どきないでしょ、性別による差があるだけ」と思っていました。でも、今では考えが180度かわりジェンダー関連の本を読み漁る毎日です。なぜ、興味を持ち始めたのかを改めて自問したので、その内容を書き留めます。
そもそもジェンダーってなぁに?という方はこちらをご覧ください!2分で理解できます!
エンジニア1社目で最初に言われた言葉
「女性の働き方には2種類あって、仕事はそんなに頑張らずに家庭を大切にしながら働くやり方と、男のようにがんがん働くやり方があるけど、あなたはどんな働き方をしていきたい?」
これはエンジニアになって1社目の上司との面談で言われた言葉で今でもよく覚えています。上司のことはとても好きでしたし、きっとこの言葉は私をサポートしていくよ!という意図で言ってくれたものです。上司のこの質問をありがたいなぁと思う自分もいれば、なんでそんなこと聞かれるんだろうと複雑な気持ちになる自分もいました。
この頃はエンジニアになりたてで早く一人前になりたいという思いがとても強かったので「がんがん働きます!!!」と答えました。その後、がんがん働いたつもりでしたが、同じ時期にスタートして同じ量の仕事をこなしても上司から男性部下に対する評価と、私への評価に差を感じて落ち込みました。評価に差がつくのは私の仕事の成果が足りないのかもしれない!そこで「もっと仕事できます!」と意気込んでみましたが、「女性なんだからそんなに頑張らなくてもいいよ」と結局言われてしまいもやっとしました。
上記は一例ですが、「私は女性だから男性には勝てないんだ」と思ってしまう出来事が幼い頃からたくさんありました。姉の私より弟の方が優遇される場面や、学級委員には男性がなって副学級委員には女性がなる暗黙のルールや、社員の女性率90%の会社に入社しても上層部はほぼ全員男性などなど。そのたびに「私も男なら良かったな」と思いました。(ちなみに上司個人の言葉を否定しているわけではなく、社会全体に性別によって自然と起きている差って結構あるんだな、というお話です)
エンジニア2社目での働きやすさ
エンジニアになってから2社目に転職し、そこでは今まで「もやっ」としていたものがなく、本当にストレスなく楽しく働けています。ありがたいです。仕事をするなかで自分の性別を一切気にすることはありません。
ただ、それでも女性としての悩みはあって、それは「自分がもし将来妊娠した場合、育休を取得したり復帰したりできるだろうか」という悩みです。
悩みを社長に相談したところ
「働き方は全然相談にのるから安心してほしい。これからもいてほしい人材なのでもしお子さんが産まれてもうちで働いてくれると嬉しい」
めちゃくちゃ嬉しかったですし、もし妊娠したとしてもその後働ける場所があるんだ!と思えたことが本当に本当に安心に繋がりました。(アパレルの会社に勤めていた頃は妊娠して育休を取りたいと言えば、やんわりと自己都合退職を勧められる環境だったので…)
「もやっ」の原因はジェンダー格差だった
自分が女性という理由で「もやっ」としていたものは、ストレスを感じない今の環境を知って初めて気づきました。「もやっ」はジェンダー格差からきていたのだと。あの頃は「これが普通だし仕方がない」と思っていたことが実はそうではなかったのだと。そこからジェンダーに興味が出てたくさん本を読みました。ジェンダー関連の本を読むと、視界がクリアになるというか、仕方ないと思っていたことが実はジェンダー格差だったんだ!と気付き始めるというか。日本の社会に実はまだ根深く残っている性別による弊害がだんだん見えるようになってきたんだと思います。
冒頭でも書きましたが、私もジェンダーの本を色々読む前は「日本に男女差別はない、あるのは性差だけだ」と本気で思っていました。今思えば、ただ知らないということだけで差別を肯定することになっていたんだなぁと思います。
共有したくても信じてもらえない
ただ、ジェンダーで得た知識を男性に共有しても「気にしすぎでしょ」とか「差別って一部のことだけでそんなにないでしょ」とか「俺は差別してないし」とか「自意識過剰なんじゃないの」などよく言われます。先日ゐろはさん(@wiroha)が実体験を綴ったこちらの記事にも「虚偽を疑う」というお声もありました。(ゐろはさん記事拝見しました。共有してくださってありがとうございます)
虚偽を疑われた方はもしかしたら悪気があったわけではなく、本当に記事の内容にびっくりしすぎて信じられない、信じたくない、という意味だったのかもしれません。
でも「つらい目にあった、こんなことがあって嫌だった、怖かった」ということを誰かに伝える作業は、再度つらかった瞬間を思い起こすことなので決して楽な作業ではないです。それでも伝えようとしてくれた言葉に否定的な言葉をかけてしまうと、もう声をあげること自体もつらくなり、理解を求めることを諦めてしまいます。
私が伝えたいこと
私が伝えたいことは、「つらい目にあった、嫌だった、怖かった」の声を聞いたら、たとえ信じたくない内容でも否定せずにまずは認めて受け止めてほしいということです。受け止めてもらえてやっと「ではどうすると問題解決できるか」が考えられます。そしてできれば、性別関係なく一緒に問題解決に向けて議論できていけたら素敵です。
そして、もう一つ。私は決して男性を敵対視したり、否定しているわけではありません。社会全体で性別からくる差別や生きにくさがまだ放置されている状態に疑問を感じているだけです。自分の性別に関係なく、みんなが生きやすくなるべきだと思っています。
私もジェンダーについてはまだまだ勉強途中です。最近は関連本がたくさん出ているのでこれかもどんどん読んでいこうと思います!そして自分の考えを持って行動していけたらなぁと!まずはその行動の第1歩目として私なりの声をnoteにしたためました!
読んでくださってありがとうございます!
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