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しょくなし、よふかし、ひとやすみ

四年間勤めた会社を辞めた。部署の仕事がなくなり退職の必要に迫られたのだ。まだ実感がないけど無職の生活がはじまる。せっかくなのでしばらく休んでみるつもりだ、曲がりなりも10年間も働いてきて、ひとやすみのタイミングなのかもしれない。体調と向き合ったり、なにか楽しいことをするのもよさそう。

仕事がないと日曜の過ごしかたもかわる。普段は明日に備えて、夜は翌日のタスクの準備をしたり、はやめに寝ることを心がけていた。月曜日も日曜日と変わらないと気が抜けて夜更かしをしてしまう。きのうは夜中に七尾旅人の「犬たちのためのコンサート」をYouTubeで2回も観た。Stray Dogsをリリースしたときのライブ映像。たのしそうに歌う七尾旅人と、会場をぐるぐるする犬、合いの手のようにワン!と吠える犬、トロンとしながら音に耳を傾ける犬、観ているだけで安心する。犬のことを考えるときにだけ湧く特別な感情がある、幸せにつつまれて眠った。翌朝、部屋があかるくなると現実が鮮明に見えてきた。転職活動、失業手当、健康保険、この世の中、人をゆっくりと休ませてはくれない。

父親を扶養にいれているので、親には退職したことを知らせようと電話をかけた。母は心配そうにしていたが、体調のこともあるのでいいタイミングなのかもね。と休むことを肯定的に捉えてくれて安心する。最後に父が何かを伝えたいらしく電話口に出てきた、なにを言うのか身構えていると「こういうタイミングは絶対に宝くじがあたるから買っておけ!」とのこと。斜め上の助言に思わず笑ってしまう。この楽観的なひとのなにかを自分が受け継いでいるなら、なんだか大丈夫な気がした。でかい波に打ち上げられた先が、どうか楽しい場所でありますように。

連番よりもバラで勝負だ


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