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解釈という時に傲慢な行為

『夜明けのすべて』を観てから映画づいている。三宅唱さんと並んで語られることの多い濱口竜介さんのことが気になって『悪は存在しない』を観に行った。疲れていたので途中で寝ないか心配だったけど、眠らずに最後までみた。こんな映画観たことなかったな!画面に映るのは豊かな自然や綺麗な景色なのに、終始不穏な空気が漂っているのが不気味。登場人物の心情が見えないシーンがあってそこにも怖さを感じる。わからない、は人間にとって恐怖なのかも。難解なラストシーンを理解したいと思って頭を捻ってみる。あの人なんであんなことしたんだろう、出来事の点と点を繋いで線にして像を描いてみる、いろんなパターンの「それっぽい後付け」を思いついた、だけど全部がしっくりこない。そもそも他人の行動の真意を捉えようと邪推をしている自分が傲慢に思えてくる、わからないに耐えきれなくて納得したいがための身勝手な行動に思えてくる。映画を理解できたかはわからないけど、この自己嫌悪にも似た一連の感情が一番の感想だった。

悪、どうか存在しないで


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