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娘達の様子

6月1週目にY子さんが娘達の学校入学の手続きのために近くの小学校に連れて行ってくれました。新学年の時期が日本と違うので最初の年は12歳の長女も9歳の次女も秋から同じ小学校に入るつもりでした(アメリカの新学期は秋から始まります)。ところがこの地区では小学校が5年まで、その後ミドルスクール(Middle school)つまり日本の6年生に当たる年から3年間が中学校、その後高校というシステムになっていました。つまり秋から長女はMiddle school、次女は小学校(Elementary school)に通うことになったのです。
 
もちろん最初からアメリカ人と同じレベルのクラスを受ける英語力はないので第二言語としての英語(English as a second language、通称ESL)のクラスを受けなければなりません。Middle schoolでは午前は付近の複数の中学校に通うESLを受ける必要のある生徒を集めて、スクールバスの送り迎え付きで1つの高校に集めて英語と社会科の授業を受けます。午後はまたスクールバスで地域の中学校に移動して、アメリカ人と一緒に数学、理科、選択できる芸術、体育を受けます。授業は毎日同じ時間割です。
 
長女は芸術に音楽を選びました。好きな楽器を選ぶことができ、その楽器も貸してくれるというので、日本ではピアノをしましたが、好奇心から触れたこともないバイオリンにしました。これが後々彼女の人生に大きな影響を与えることになります。次女は小学校でESLの授業がありました。そして音楽ではでフルートを選択しました。成人してからの次女では考えられないことですが、当時は指が短くて上手く吹けなくて苦労しました。小学校での担任の先生はESLも担当してくれとてもいい人で、私たちの事情をよく理解して自宅に招いてくれたり、帰国してもからも文通を続けました。
 
秋からの新学期の予定が決まり、いよいよ夏休みです。Y子さんが探してくれた娘達の夏休みのESLのクラスが1週間後から始まり、6月16日〜7月7日の午前中の9時〜12時で一人100ドルでした。サンビカキャンプ(地域の教会が主催していた団体の子供向けキャンプ)は7月18日〜22日の午前9時から午後4時半のデイキャンプで一人90ドル。8月21日~24日の泊りがけのキャンプは一人70ドル。夏休みの予定だけでもどんどんお金が出て行きました。
 
実は娘たちのこれらの予定が決まったのは運転免許を取る前でした。どちらも親が送り迎えしなければならないのでどうしても免許を取って、高額のレンタカーをやめて車を買わなければなりません。幸い運転免許は問題なくとれましたが、車の購入にはまたまたY子さんとそのご主人にもお世話になりました。どの程度の車がいいのか色々な人に意見を聞き、どうにか買える$4,000くらいの車が見つかりました。車の保険は未成年のFさんのために割高になりましたが、その分はFさんに負担してもらいました。
 
そして娘達のESLが始まりました。初日は楽しかったようです。長女によると次女は積極的に鬼ごっこの輪に入らなかったそうです。普段は次女の方が活発なので意外でした。クラスは2人の台湾人以外は全員日本人だったそうです。ESLで役に立ったのが私が教えていたフォニックスだったそうです。フォニックスとは子供のための発音と綴りの関係を教える音声学の一種です。私は日本でそれを積極的に教えている先生の本で学んで自分の教えるクラスでもやっていたのです。
 
その頃娘達の様子で気づいたことがあります。TVを買ったので夕方にあるコメディをよく見ていました。日本でも放送された「コスビーショー」「アルフ」「フルハウス」などです。最初は私に「今なんて言ったの」と質問の連続でしたが私に分かるはずがありません。普通のドラマでも難しいのに、コメディは笑いのツボは背景や色々な要素が絡まっているのでちんぷんかんぷん。その手のドラマでは観客の笑い声が入っていますが、台詞だけで笑いが起こるときはなぜおかしいのかわからないのです。ところが1ヶ月くらいすると娘達の質問がなくなりました。私に聞いても無駄だと思ったのか、内容がわかるようになったのか。多分両方だったのでしょうね。


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