魔法使い

「魔法使いがやってきて
　魔法をかけてくれました

　
　『幸せにな〜れー』


　すると、
　その子供は
　望み通りの幸せな人生を
　歩めたのでした
　
　おしまい」

お母さん、
私もこの子みたいに
魔法使いに出会って
魔法をかけてもらいたい

そして、
幸せな人生を送りたいなあ

　　

　　あらあら、
　　魔法使いが本当に
　　必要かしらね？

え？
どうして？
幸せにしてもらえたら
嬉しいじゃない？

　

　　話したことがあると思うけれど、
　　この世界は自分の心の写し鏡でしょう？

　　
　　自分で作り出せるのに、
　　魔法使いに、
　　一体何をお願いするの？

だって、お母さん、
私、できないこと、たくさんあるよ！
持ってないものも、たくさんあるよ！

　　

　　

　　そろそろ貴方に　
　　貴方のお話を
　　伝える時が来たようね

　　　　　

　　遠い遠い昔、
　　何でもできたし、　
　　何でも創造できた貴方は、
　　失敗する体験や
　　創り出せない体験をやってみたいって、
　　この星にやってきました

　
　　貴方はそれを立派にこなしてきました

　　


　　貴方は生まれた時から、
　　失敗なんて一度もしていません
　
　　


　　できない、うまくいかないという体験を
　　完璧にこなしてきたのよ

　　

　　「できる」ことも、
　　「できない」ことも、
　　全て完璧にこなせるということは、
　　本当に素晴らしいことなの

　

　　そして、
　　

　　どうやら、
　　貴方は、
　　元の何でもできる自分に
　　戻る時が来たみたい

そうなの！
どうしたらいいの？

　　

　　
　　自分の感覚を
　　大切にしてごらんなさい
　　

　　心の声に耳を傾けて
　　

　　心の中の、
　　貴方だけのナビが
　　起動し始めるようにね

　　握りしめている
　　不安も、おそれも、
　　手放して
　　貴方の道を進んでみてね

　　貴方は思い出すわ

　　何でも出来た頃の貴方をね