見出し画像

【読書メモ】 「デジタルネイチャー 」 落合陽一

読んだ。落合陽一 「デジタルネイチャー 」 .
.
・そもそも量子化と言う意味での「デジタル」は、生物に固有の情報演算形式であった。
. ・情報化が進み、世界のあらゆる事象をコンピュータで記述するようになると、人工と自然の対立軸そのものが揺らぎ始める。
. ・テクノロジーによる「エジソン・フォード境界」の制約を乗り越えうる技術は、近年、次々と現れている。特に重要なる概念が「体験の自動化・三次元化」と「生産の個別化」だ。 .
・人々の労働は、機械の指示のもと働くベーシックインカム的な労働と、機械を利用して新しいイノベーションを起こそうとするベンチャーキャピタル的な労働に二極化する。 .
・「タイムマネジメント」から「ストレスマネジメント」の時代へ。今後はワークとライフの境界線がなくなり、「ワークアズライフ」になる。
. ・AIは、特定の層の傾向は分析できるが、そこでどういう文化が繁栄するかは予測できない。機械にはできない環境のセットアップや、地震や洪水といった外部的なリスク要因の判断が、人間の主な仕事になる。 .
・トークンエコノミーの普及によって、非中央集権的なオープンソースの思想が汎化する事で社会の意思が全体最適化される。オープンソースが拡大した社会はイノベーションが短期間でリセットされ、常にゼロベースの競争を余儀なくされる世界だ。 .
・プラットフォームを指向する「資本主義」とインフラを構築する「オープンソース」。やがて整備されたインフラと、ブロックチェーンによるトークンエコノミーの発生により、資本の再投下を促し資本主義の駆動を最適化する。 .
・バーチャルの正しい和訳は「実質」である。一方リアルとは主観的な認識に過ぎず、バーチャルの対義語ではない。よって「物質的 / 実質的」という対義語に定義し直すべきである。そして物質と実質に共通して内在してるのが情報で、これを第三の実相「本質」であると考えることもできる。 .
・「コンピューテーショナル・ダイバーシティ」。テクノロジーが人間の欠損を補完しうる社会では、人間のあらゆる差異はパラメーターの問題に帰着する。 .
・コンピュータからの操作によって、我々の興味や関心は徐々に個人に最適化されつつある。ニッチ化が始まると加速度的に先鋭化して閉じてゆき、島宇宙化の状態を招く。
. ・社会のダイバーシティが進むほど価値観も細分化する。「全体」と「ローカル」を分け民主主義が機能する規模を調整したり、意思決定可能な人数にまで構成員を分割し、集団の再編を行う手法もありうる。 .
・私たちが自我だと思っているものは、実は膨大なインプットが生み出した複雑な反応に過ぎず、そこには実体的なものは何も存在していないのかもしれない。
. ・熱はやがて消える。宇宙は熱的に停止する。しかし、情報によって記述される非物理現象、つまり「コード」は永遠だ。我々は標準化を多様化で置き換え、個人の幸福や不安といった人間性に由来する強迫観念をテクノロジーによって超越しうる。
. ・「人間性」そのものが脱構築されていく。「人間が人間として解放されること」を目指すから行き詰まる。テクノロジーと人間の調和した思想を、我々は目指すべきなのだ。 .

いただいたサポートは旅先で散財する資金にします👟 私の血になり肉になり記事にも反映されることでしょう😃