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「美しい関係性」

世界中でインタラクティブなデジタルアートを展開する「TEAM LAB」を率いる猪子寿之さんと、遅いインターネットを標榜した編集プロダクション「PLANETS」を率いる宇野常寛さん。

パッと見正反対のお二人は意外にも大親友だそうで、事あるごとに世界中のあちらこちらでTEAM LAB の世界観やら思想について熱く語り合います。


そんな対話がこの度一冊の本になりました。


まず手に取って驚くのが、そのビジュアルの美しさ…
これだけでも定価分の価値ありです!

さらに内容は、主にグローバル経済の隆盛からBrexitやトランプへの揺り戻しが顕著な現在、ヒトとヒトやらモノとモノ・ヒトとモノに介在する「境界」のない世界を提供し体感してもらう事を通して「人類を前に進める」取り組みの重要性や意義について深く掘り下げた議論が展開されていきます。今を生きて行く上でのヒント満載です。

しかもオールカラー264ページで2800円って、明らかに値付けを間違えてます 笑。


以下、内容の抜粋を。


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・美の基準が変われば人類の行動は変わり、新たな産業も生まれるし、政治や経済のあり方も変わる。

・チームラボの作品って、究極的には「美しいもの」を見せるんじゃなくて、「美しい関係性」を体験させている。

・チームラボのアプローチは、複数人が同一空間にいて、デジタルに介在する主体が必ずしも自分でなくてよくて、他人でもいいし、自分を曖昧に含んだ集団であってもいい。

・ここで面白いのは、ほかの人の振る舞いでアートが変化しているのを、第三者的に見て面白がっていること。

・理解も共感も、支配もできない他者と共生することで初めて世界を豊かに味わうことができるという体験をもたらしている。

・みんなが同じ空間にいて、同じ作品に接しているんだけども実はそれぞれ別の夢を見ることができている。これは新しい「パブリック」の概念を体現している。

・巨大な作品のなかで、さ迷い、道を失い、やがては自分も失う。世界や他者と自己の境界が曖昧になって、どかにいるかもわからないにもかかわらず、自分が世界の一部であるかのような体験をしてもらいたい。

・デジタネイズド・ネイチャーのシリーズは、人間と世界との境界をなくして、情報技術の力でもう一度人間を自然の一部に戻す試み。

・見えづらくなっている近代以前の歴史を、特別な教養や文脈の理解かなくても、非言語的にそれを感じられるために、デジタルアートの力で可視化していく。

・今の世界の文化は、ディズニーのような啓蒙的「他人の物語」と、グーグルのような環境整備的「自分の物語」に分かれている。その中でチームラボは第三の可能性を追求している。

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