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【読書メモ】 「若い読者のためのサブカルチャー論講義録 」 宇野常廣

読んだ。「若い読者のためのサブカルチャー論講義録 」
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・戦後、若者たちのメンタリティは「政治運動で世界を変える」から「 自分の意識を変える事で世界の見方を変える」方向に転換していく。

.・ベビーブーマーとして世界中に溢れかえった若者の間で60年代から流行していた反体制的なカウンターカルチャーが、政治運動の挫折に伴いサブカルチャーに変質し、70~90年代の都市文化の中心になっていった。

・しかし90年代にカウンターカルチャーの一部から派生したカリフォルニアン・イデオロギーによって「テクノロジーによって世界を変える」方向に転換していく。
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・しかしテクノロジーの時代に生きる「意識高い系」の若者たちは壊滅的に話がつまらない。何故なら彼らは目に見えるものしか信じていないから。
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・一方で「サブカルチャー」側の人間は、虚構を経由して物事を考える。想像力の中にしか存在できないものが人間にとって価値がある事を体感的にわかっている。
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・もともと虚構には二つの役割があった。「現実には実現できないものを虚構の世界で実現すること」と「いつかは存在・実現出来るかもしれない可能性を探りだすこと」。
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・日本はいつの間にか後者の想像力(フューチャリズム)を失ってしまった。この国が衰退したのはSONNYがiPhone を作れなかったから。
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・同じ想像力なら「実際に変形できるもの」をデザインする。それが新しい現実を作り、人々が〈情報〉より〈体験〉を重視する現代でも通用するのではないか?
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・マーケットを通じて世の中を変えることが可能になった時代、フューチャリズムが再起動しようとしている時代に必要とされるサブカルチャーや虚構の役割は、まだ存在しないがこの先存在しうる可能性を探り出すことではないか?

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