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第2就職着氷河期世代をつくらないで。不景気で高学歴を増産するのは、どうなん?

毎日の帝国デ-ターバンク調べのニュースに耳が痛くなる。今回のコロナショックによる倒産企業が増えているからだ。内定取り消しも致し方がないとことだが、世界的な経済危機なのだからと、他人事にしてはいけない。就職活動をしている学生や、これから社会に出ていく予定の若者には重大局面でもあり社会的問題なのだから。

リーマンショックの時、大学関係者は
「高齢者雇用促進法が悪いとは言わない。高齢者雇用が若者の就職先を阻んでいることに問題がある。」
と、若者にこそ就職先の確保を、と強く願い就職率を上げるためにキャリアコンサルタントを就職支援室に配置し、キャリアセンターを設置するなどして就職率を満たしてきた(数字マジックといわれる学校もあった)。しかし、就職先が見つからないために「進学」と言う形でカモフラージュしてもいる。大学院進学、専門学校進学、留学という学生時代の延長につなげ、就職率を高くキープさせる、という方法だ。
志が高く、進学後にその専攻での就職先が確保できれば良いが、需要と供給の関係があるため、博士ばかり増えても経済は回らないし、技能職ばかり増えてもお金を出す人がいなくては収入を得ることができない。

その前の就職困難な時代といえば、バブル崩壊後を指す。高校卒業後の就職先がなく、進学の道を選ぶしかない学生も多くなった。そして、急に女子大学生が増えた。女性は結婚適齢期を「クリスマスケーキ(24歳を結婚適齢期とした習慣)」と扱われていたが、大学進学率が高くなったことから、その後の就職先確保も困難で、更に留学という選択肢も加わり、晩婚化に拍車をかけた時代背景がそれだ。

今、まさに、その時代の再来ではないかと関係者は頭を悩ませている。そう、少子高齢化が更に進む可能性が出てきたからだ。そして、「第2就職氷河期世代」をつくることにもなる。就職しない、ではなく「就職できない」若者が増えてしまう、ということだ。
優秀な学生(器用な学生)は公務員志向に走り、好きではないのに就職先を確保するために医療や福祉の業界に参入してくる。
現在働き盛りの大人が再就職したくても、それが狭き門ともなる。そして、結局は、傷ついた働き盛りの動ける人は職業訓練や専門訓練として「学生」になり、メンタルダウンした人は「医療」「福祉」のお世話になり、ここにも公的資金が使われることになる。自殺者3万人を切ったと喜んでいても、戻る可能性もある。

できれば、学生は学歴を積み重ねるのではなく、社会に出てもらい、世の中の経済活動に参加することが好循環と思う。自社だけでなく色んな職業人と出会い、そこで何かを学び、生活をして暖かな自分の居場所を見つけてもらいたいと願う。長い学生生活がいけない、というのではなく、就職先がないから学生を続ける、という構図を解消できるように社会が支えなければ、「第2就職氷河期世代」が生まれ人口問題や社会保障問題にもつながり、国力も落ちますよ、ということを申し上げたいのです。

みなさんは、どのようなご意見を持っておられるのでしょうか。


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