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「新しい生活様式」でキャリアコンサルタントは何ができるのか

 厚生労働省が「新しい生活様式」を公表しましたね。経団連の調査によると、テレワーク・在宅勤務を実施している会員企業は97.8%でした。これからは業務の見直しなど、仕事の在り方が変化しそうですね。

2020-05-1 新しい生活様式


 キャリアコンサルタントに何ができるのかを問いかけられる局面です。在宅勤務開始等、社会の変化が求めるワークライフバランスとは、どのようなものを指すことになるでしょう。

 私が特に気になったのは「距離間」の問題です。ソーシャルディスタンスが叫ばれていますが、特に在宅勤務では距離感が近く「場所」の問題が発生していますね。自宅で仕事をすることが困難な場合、ビジネスホテルが6時間安価で部屋を貸してくれる、カラオケボックスが安価で場所を提供してくれる、SOHOのフリースペースが活用できるなど、自宅と職場以外の第3の場所で持ち込みパソコンとタブレットで仕事をする人のお話も耳にしていることでしょう。
 しかし、良いことばかりではなく、家庭内の葛藤が新たな問題となっていますね。いかに家庭内でルール作りができるか、要するにコミュニケーションの問題が明るみとなっています。家族の人数分の家族間ルールを作りながらというのは、特に家族間では難しいのですね。

 例えば、勉強をお子さんに教えるにせよ、お互いに冷静に話し合える間柄であれば、感情的にならずに時間を過ごすことができます。そして、家族間のル-ル作りにも冷静に対応ができます。
しかし、親子関係で先生役の親が登場すると、お子さんの感情が露わになり、ついつい親の方も感情的に対応してしまう、というケースのお宅の場合、距離の取り方が難しく、回避するためにはクールダウンするために距離をとらなくてはなりません。極端な話になると、虐待やDVに発展してしまう、というリスクもありますね。

 ここで、アンガーマネジメントを家族で、という形式ばったことができるならよいですが、人間は感情的な生き物ですから、頭でわかっていてもできないことが多くて当たり前です。

 そこで、第3の場所をつくり、定期的に場を変えていく、ということをするのがよいですね。第3者の関与、も、大切な人的資源ですね。それが家族の人数分、確保できるのであれば、あとは仕事の内容に切り込むことが可能です。

 キャリアコンサルタントはまず、クライアントの仕事内容に切り込む前に、環境の確認をすることが大切です。それが健全であるか(継続可能であるか)確認すること、家族全体がお互いに認め合い引き合っていけるか確認すること。家族全員が第3の場所や第3者の関与ができるかを確認すること。

 マズローの欲求5段階説の底辺である「生理的欲求」からの見直しをしていきましょう。基本に戻りましょうね。アフターコロナを考えるならば、まず基本に立ち返る、が先ですね。

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