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大人になった自由と寂しさ

小さい頃、
夜ご飯の後少し時間をあけてからデザートを食べる習慣があった。

うちでは、
夜に食べるデザートのことを
「くだもの」と言っていて、
果物の時もあれば、アイスの日もあって。
そして、
夏によく食べていたのが、チューペット。

ポキッと半分に折って食べるもので、
うちは4人兄弟だったから、
その半分を「くだもの」に食べてた。

半分だけが当たり前だし、
1本丸ごとなんて、食べようとも思わなかった。

今は、1本丸ごとでも、
なんなら、何本でも食べられる。

「くだもの」は夜の9時までには食べていたけど、
今は9時過ぎたってなんでも食べられる。
なんなら、真夜中にご飯を食べる時だってある。

その自由が、
なんでもできる今の自由さが、
たまに、とても寂しくなる。

わたしはもう、なんでもできる。
なんでも自分で自由に決めて、
制限されることはない。

大人はいい。
自由はいいな。

なのになんで、ふいに寂しくなるんだろうな。

あぁ遠く来てしまったなって
戻れないことに寂しさを感じるのは
なんだろうな。


#日記
#エッセイ


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