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埋もれてはいけない、三浦智博プロ解説の素晴らしさ【Mトーナメント2024】

2024年6月10日。
セガサミーフェニックスショックにより界隈はこの話題でもちきり、
その流れでせっかくのMトーナメント予選E卓F卓も注目されるのは最高位戦の竹内元太プロと新井啓文プロばかりに集中しそうな状況に。

無料枠での放送とはいえ、このタイミングで対局となってしまった他の選手たちや実況解説の人たちは普段と比較して注目度下がってしまいかわいそうだな~と思ってましたが、
そんな心配は杞憂でした。

蓋を開ければE卓、F卓ともにめちゃくちゃ面白い試合となり、
中でもこの状況ですら麻雀界隈の話題をかっさらうような松本プロの超絶大逆転劇はシビレましたね。

そんな中、地味ながら印象に残ったのが、
F卓で解説を担当していた三浦智博プロです。


この日は強力な話題が多すぎて埋もれてしまう可能性がありそうな状況ではありますが、
そんなことがあっては勿体ないと思えるくらいの解説でした。

トーンは抑え気味で落ち着いた印象ではありますが、
いざ喋り始めるともう抑えきれないといった感じ。

いかに三浦プロが普段から麻雀について深く考え、
勉強されているかが手に取るように伝わってきます。

たぶん放っておいたらずっと全員の手牌について喋っていられるタイプだと思うので、
Mリーガーでいうと白鳥プロの解説が好きな人なんかは相当ハマるんじゃないかと思いました。

解説しながら自分の中でも思考をすすめている感じで、
「いや、これだと1s切りっていうのもあるのかな?」
みたいにブツブツと軌道修正したりするあたりも似ています。

ちょこちょこエラーもありましたが、
そこはあまり気になりませんでした。
場馴れすればすぐ無くなるんだろうなという感じで。


また、各卓のゲーム序盤から通過条件についてもけっこう話されていただけあって、
最後の条件確認なんかも非常に計算が早く、
松本プロの倍満ツモがいかに大きいものだったかとても効果的に伝わりました。


あと実況の古橋プロとの相性も相当良さそうでした。
大逆転劇が起こった記録的な対局だったため、
実況解説ともに入り込んでしまっているような局面もありましたが、
どちらか片方がスッと引いてフォローして回すみたいな、
とても心地よく聞いていられるペアだったと思います。

ちょっと印象的だったのは、
松本プロの大逆転劇を盛り上げようとテンション高めにお送りしていた古橋プロに対して、
しっかりと
「手が入ったというのもありますが、そもそも松本プロの手組み自体が素晴らしかった」
という旨の解説を敢えてしていたことです。

「松本プロはバカヅキで逆転したんじゃねーんだかんな、腕だぞ腕、手組もちゃんと見ろよ」
という、
解説者として、いち麻雀プロとしての
「そこはちゃんとわかってほしい」
という強い意思を感じました。

解説スタイルやテンション的に、麻雀のルールあんまわかんないです、
みたいな超絶ライト層とかにはウケが悪いかもしれませんが、
ある程度麻雀を打てるレベル層以上の人には間違いなく安定して支持されると思います。

そんな三浦プロはI卓で登場するようですが、
今回のトーナメントである程度勝ち上がっていただき、
その実績をもとにMリーグ本編での解説もぜひ務めていただきたいところです。



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