小学校あるある3 悪くないから「ごめん」を言おう


えっ!
悪くないのに、なぜ謝るのと思うでしょ。
でも
悪くないからこそ、謝ることが大事なんです。

どうしてかって?

ある日の様子を見てください。
子どもの揉め事のほとんどは、こんなふうに始まります。

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Aくんが、怒ってやってきました。
「先生、Bくんが、急に僕を叩いてきたんだよ。」
「僕、叩いてないよ。」とBくん。

よく聞いてみると、こうです。
Bくんが、ふざけて手を振り回していて、
Aくんの背中に当たってしまったらしいのです。
Bくんは、当たったことに気づいてはいたけど、
わざとではないので、謝る必要はないと思っている。

「僕は、Aくんを叩いてはいない。ただ、当たっただけ。」だと。
けれど、前を向いていたAくんは、
Bくんの行動を見ていないので、
いきなり殴られたと思ったというわけです。

へぇ
そんなことで喧嘩になるの?
そう思うでしょ?

でも
小学校では、こんなことが一日に何度も起こるのです。
押し問答のようなこのやり取りが、ずっと続きます。
殴り合いに発展することも珍しくありません。

でも、よく考えると
Aくんが怒るのは、無理もないですよね。
わざとであってもなくても、
痛いものは痛いし、涙も出る。
「ごめん」を言わないから、
わざとやったのだろうと思うし、腹も立つ!
「どうして 叩いたんだ? 許せない!」
怒りの感情はどんどん膨らんでいくのです。

こんなとき、
私は、子どもたちにこんなふうに話しています。

「わざとじゃないなら、すぐに謝ろう。
謝らないと、わざと叩いたと思われるよ。
「ごめん」と言われると、痛くても痛みも軽くなる気がするでしょ。
怒りたくても、怒れなくなる。
でも、黙っていると、どんどん怒る気持ちが膨らんじゃうよ。
風船が破裂する前に、謝ろう」と。

今日のススメは、
悪くないからこその「ごめんなさい」
英語でいう Excuse me

相手に気づかなくてぶつかってしまったとき
机の上のものを落としてしまったとき
ドッチボールで自分の投げたボールが、
相手の顔に当たってしまったとき。

そんなとき、素直に
「ごめんなさい」が言えたらいいな。

簡単なようで、なかなか難しい。

なんだろうなぁ。
自分が負けた気がするのかなぁ。
そこは勝負するところじゃないんだけどなぁ。

悪くなくても「ごめん」が言えるって、
自分に自信がある証拠なんだよ。
子どもたちに、そう伝えたい。

Aくんにも、こう話します。
「今のって、わざとしたの?
僕の背中に手が当たったんだけど、気付いてる?」
痛かったんだよ。 だから、謝ってって言ってあげて。
そうすれば、相手も謝りやすいでしょ?」

相手にチャンスを作ってあげる。

上手に謝り 
上手に謝られる。

自分も相手も 笑顔でいられるコツです。


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