ニューヨークと交換した国
カリブ海に面した国、スリナムは南アフリカで一番小さな国です。かつてはオランダ領ギニアと呼ばれていました。南部には有名なギニア高地につながる深い山地があり、首都はパラマリボです。
あまり知られていない国ですが、実は現代の世界にとっても大きな影響を与えました。
1667年、オランダはイギリスとの戦争を終わらせるために「プレダの和約」を締結しました。
この条約により、オランダが占有していた北米のニューアムステルダムをイギリスに割譲し、オランダはスリナムを獲得したのです。
ニューアムステルダムは現代のニューヨークです。
つまり、オランダは世界の大都市ニューヨークと、カリブ海に面したこのスリナムを交換したのです。
現在、ニューヨークの人口は約840万人、スリナムの人口は国全体で約60万人です。
みなさんはこの決断をどう思いますか?
私はニューヨークには行ってみたいなあとは思いませんが、スリナムには行ってみたいです。
カリブ海、ギニア高地、ジャングル、人種の多様性……
私は今から355年前のオランダの決断は、このSDGsの時代になって「悪くない決断」だなあ、と思うのです。
自分の心の真実に従って、決断し行動したい。
たとえそれが、自分がいなくなってから数百年後でも「あれはよい決断だった」と思われるなら、それこそ自分の生きた価値があると思うのです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?