超もりもと冊子『もりもとがにゃんを辞めた日』
超もりもと冊子『もりもとがにゃんを辞めた日』
1/19文フリ京都新刊。
説明がむずかしい突発冊子です。表紙イラストは文車雨さん。
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218425127051780096
超もりもと冊子『もりもとがにゃんを辞めた日』京都文フリし-27「焼豚」にて初売りです。
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
お値段は700円です。
もりもとがにゃんを辞める(？？？)ので、大好きな先輩友人後輩などに連作をお願いして載せさせていただきました。
同じブースで売られるtoo lateと合わせてよろしくお願い致します。
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218402510060146693
とどきました。
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
くそ残業ディで全然宣伝できてなくて申し訳ないのです。 pic.twitter.com/Bwhy88OCuE
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218465195762180096
狩人の祖父立ち上がる痺れつつ
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
淺津大雅「Ruby」
下五に惹かれました。この痺れは狩人としての衰えや今までの負荷により起こる生活のなかの一場面か。あるいは、長時間潜伏して獲物を待つことから解放された時に、固まった身体を起こした瞬間のものか。どちらでも面白いなと思いました。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218467499429126144
晩秋や砂をうごかす亀の息
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
安里琉太「夕月抄」
ゆったりした亀も、晩秋の寒さならなお動かないでしょう。なのに亀の口のそばの砂のかすかな動きに目が行く。
冬という生物にとって厳しい季節を目の前にしているからこそ、このささやかな動きに宿る生命に惹かれてしまいます。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218469308054925312
日脚伸ぶ拭かれて青の掲示板
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
高瀬みつる「足裏」
掲示板が青系の色なのはもともとわかっていたけれども、拭いて見たら思ったよりも青かった！ みたいなささやかな喜びに、日脚が伸びていく明るさが気持ちいいなと思いました。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218471276261470214
すまないが前世が焼けた椅子なんだ
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
暮田真名「ランドマーク」
ここから川柳です。
そうなんですねえ。脆そうだし、熱そうだし、傷ついているのにあっけらかんとしている感じ。
前世でそんな目にあったからこそのこの謎の説得力と力強さがあるのかな！？#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218472130225917953
傍観者みたいな味の卵焼き
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
笹川諒「涼しいキッチン」
あの妙に味がなくて、なんなら油でパサっとしてそうな卵焼き。
食べてて微妙な感じになってしまい無になってしまう自分。しかしこの卵焼きは傍観者のように自分を見ている。
深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのですね。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218473088687300608
気に狂いそうだよメリークリスマス
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
御殿山みなみ「てにをは」
てにをはを弄った川柳が並ぶ一連。
気が狂いではなく気に狂い。
クリスマスを過ごす自身に対して、狂わされそうなほどの気が届く。なんだこれはと思うひざさん。なるほど。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218474671386972161
もしかして絵画のようだった季節に線を一本引き忘れたか
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
深川青「ナイト•パレット」
絵画のように調和していた完璧な季節も徐々に変わっていってしまう。もしかして過去に線を引き忘れたからそこから崩れてしまったのかも。その季節への心残りと後悔がゆっくりと来る。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218495890836443136
にゃんはいつどこから来たのか何者かどこへ行くのかわからないまま
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
榛葉純「僕らはきっと流体なのだ」
にゃんとは何かという一首。
二句目の字余りがちょっとした戸惑いのようにも見える。どうなっちゃうんでしょうね。僕も分からないからにゃんだったのでしょうね。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218499642238717953
森本に会うと言ったら嫉妬した元・恋人へも降り次ぐ鳥影
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
谷村行海「記憶に名前」
ちょっとよく分からないですね。
もりもととえるきんは仲良しなんですよ。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218500967089369088
友達になれたらきみと百人のぼくで富士山登って食べる
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
辻聡之「ともだち」
友達100人できるかな、100人できたら富士山の上でおにぎりを食べるみたいなあの有名な歌をモチーフにしている。けど、僕が100人いることもあたかも富士山を食べようとしているように見えることも、狂気的。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218502036532019200
ひたひたと飲む音かりかり噛む音の止みて闇より戻り来たりぬ
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
沼尻つた子「もりもとのにゃんは概念。承知しておりますがここでねこの一０首を」
猫が闇の中でする動きをリズムよく楽しく一首にしているが、しかしこれは闇である。本当はなにをひたひたし、かりかりしていたのか。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218506813890424833
さみしさをようやく告げる関係の公園にふと鬼ごっこの声
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
のつちえこ「ゆらり・らる」
この声は「鬼ごっこする人この指とまれ」な気がする。自分はその指にとまれない。「はい切った！」の声で鬼ごっこが始まる。さみしさが輪郭を持つような、関係の断絶に気づくような瞬間に思える。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218508969104175104
窓際はおとなのゾーン昇りゆく紫煙を眺めてアイスを食べる
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
池田明日香「東京の呼吸」
その空間では煙草を吸っている人は大人で、自分は子供だ。ところで大人ってなんなんでしょう。おとなとひらがなで書いたり、煙ではなく紫煙と書いたり。大人の定義の曖昧さをぼやっと考えていそうな。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218509947127730176
あかいしんごう(は、)かわらん(かったら、ずっと(まつ、))
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
多賀盛剛「秋」
たがさんのひらがなはおもしろいなあっていつもおもいます。なんだろう、このひとはいっしょうまちつづけてしまうせかいせんにまよいこんでしまって、えいえんにしんごうをまちつづけるんやなっておもいました。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218512555632545793
同級生の住んでた家を締め付けるやうに覆へる蔦の葉てかる
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
桝屋善成「蔦の家」
蔦が家に絡みついている、それはごく当たり前にある景色ですが、蔦の葉がてかると書かれると光沢というか金属的な響きがしてきます。それはもう、この家を封じ込めるような。蔦の生命感も感じないほど。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218514228610387969
カレンダーめくり忘れて間違った曜日のままで永遠の十月
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
石勇斎朱吉「朝の足音」
カレンダーをめくらなかったため今日も10/31だ。しかし曜日は進んでしまったため本来ならあり得ない組み合わせになってしまいエラーが起きたような。だからエラーの中で永遠に10月がガタガタと続くような。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218515227181928448
うずくまる雑種の猫がにやあとみやあのあひだくらゐのこゑで鳴きをり
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
山川築「猫」
にやあ、みやあのねちっこい字面がなんとなく人懐っこさを感じさせるのは僕だけでしょうか。
うまく文字に落とし込めないけどあれに近かったようなこれに近かったようなという感じが面白いです。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218516463335567361
鮮やかな殺され方に憧れて本を閉じれば遠い台風
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
山川創「ジュビリー」
鮮やかな殺され方は世界の印象にも強く残る。死にたいわけでもないけれど、生きることへのかすかな苦しさもあるような。創作もしくは史実にのこった殺され方に思いをはせる。#にゃん冊子
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218517859350937601
詩を一説だけ抜き取って感想をというにはツイッターはあれなのであれですが。
— もりもと (@naohai_mori) January 18, 2020
石松佳の詩がすごくかっこいいです。おれは石松ふぁんなのですが、こんないい詩をありがとうと言いたいです。
とよよんさんの詩も、森本と辻聡之さんとにゃんとハム郎がわちゃわちゃした楽しい詩です！#にゃん冊子
twitter経由の連絡で通信販売中。
https://twitter.com/naohai_mori/status/1218870580486627328
#にゃん冊子 『もりもとがにゃんを辞めた日』をお買い上げくださった皆様、ありがとうございました！
— もりもと (@naohai_mori) January 19, 2020
寄稿者様には順次発送いたしますので今しばらくお待ちください。
通販も予定しておりますので、ご興味がある方はリプライorDM にてお申し付けください。冊子代600円＋送料にて送らせていただきます。
もりもと
https://twitter.com/naohai_mori
※この情報はアップした時点のものです。後でタイトル等修正する場合があります。リンク先にて最新情報ご確認ください。
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