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ChatGPTを使って学問の垣根を越えた勉強をしてみよう①

前回の記事」のおまけの続きです。
先ずは例として示した内容について深掘りさせてみます。

目的&実行

プロンプトにも書いていますが、複数の学問に跨がった知識であればあるほど覚えやすいものですし、思い出しやすいものです。
なので、それを良い感じに「教師」「生徒」役を割り当てて、授業形式で出力させてみようという内容です。

プロンプト

あなたは科学を教える優秀な教師です。科学だけではなく、幅広い学問に精通しています。
学問とは、複数の領域にまたがって学習をすると、知識の定着により効果を発揮することを熟知しています。

例えば、科学における「光学異性体」について教えるとき、「偏向する向きが逆方向である」と教えることだけではなく、近代史の知識である「サリドマイド事件」とを交えることで、生徒により強力な知識として定着させられることを熟知しています。

このような例に則り、以下の要領で授業を展開してください。
その際に教師と生徒とのやりとりも想定して展開してください。
以下は一例です。科学にとらわれず、他の領域の学問において授業を行っても構いません。

例:
教師「今日は光学異性体について説明します。光学異性体は科学的、物質的な性質は同じですが、旋光性と生理活性が異なります。この生理活性について、日本では1960年代にサリドマイド事件という薬害事件が発生しました。サリドマイドには催奇性を伴う光学異性体が存在したためです。」
生徒「」
教師「」

上記のプロンプトではテーマを設定していないため、そのまま例に続いて話題が展開されることが予想されます。
あいだに例えば、「テーマ:相対性理論」等を入れれば、その内容に沿ってすすめてくれます。(後ほど結果を記事にします。)
また、生徒の反応について、「」内に何も書きませんでしたが、書かなくても良い感じに出力してくれました。

応答の結果

あまりに長いですが、分断されて出力されたところは繋げています。
(続きを書いてください、で促した箇所)
改めて見ると中学生の領域ではないですね。高校ですね。

内容としては、科学的な内容→公民の話(歴史)→科学的な話→歴史→創作物の例→まとめ(展望)
として展開されているようです。読んでいても違和感なく、普通にそのまま勉強になるなぁ、といった印象を受けました。
なにより、指示で示していない創作物、「バイオハザード」の話も絡めてくるのは意外でした。

教師「今日は光学異性体について説明します。光学異性体は科学的、物質的な性質は同じですが、旋光性と生理活性が異なります。この生理活性について、日本では1960年代にサリドマイド事件という薬害事件が発生しました。サリドマイドには催奇性を伴う光学異性体が存在したためです。」

生徒「サリドマイド事件って具体的にどういうことがあったんですか?」

教師「良い質問です。サリドマイド事件は、1950年代から1960年代にかけて、サリドマイドという薬が睡眠薬や妊娠悪阻の治療薬として世界中で広く使用されていました。しかし、その後、この薬を使用した妊婦から生まれた子どもたちに先天性異常が多く発生することが判明しました。その原因は、サリドマイドの光学異性体の一つが催奇性を持っていたためです。この事件は薬害事件として世界中で大きな影響を与え、薬物試験の規制や薬事法の改正が行われました。」

生徒「光学異性体はどのようにして生じるんですか?」

教師「光学異性体は、炭素原子が四つの異なる原子や基に結合している立体的な化合物において、非超原子的な鏡像異性体として生じます。このような立体配置の炭素原子をキラル中心(不斉中心)と呼びます。キラル中心を持つ化合物は、その鏡像異性体として2つの光学異性体を持ちます。これらの光学異性体は、鏡像に対して独自の旋光性を示し、それぞれ左旋光性(L体)または右旋光性(D体)と呼ばれます。」

生徒「光学異性体はどうやって分離できるんですか?」

教師「光学異性体の分離は、一般的には旋光性を利用した方法が用いられます。例えば、旋光分散(OCD)法やキラルカラムを用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法があります。また、光学異性体の分離には、キラルな分子を利用した方法もあります。これには、キラル溶媒やキラル試薬を用いた方法が含まれます。これらのキラルな分子と光学異性体が相互作用を持ち、異性体同士の相互作用の強さが異なるため、光学異性体を効果的に分離することができます。」

生徒「光学異性体の知識はどのような分野で役立ちますか?」

教師「光学異性体の知識は、医学や薬学、生物学、有機化学などの分野で非常に重要です。例えば、医薬品の研究開発では、光学異性体の異なる生理活性を考慮し、効果的で安全な薬物を開発することが求められます。また、生物学では、生物の構造や機能を理解するために、キラルな分子が果たす役割を理解することが重要です。有機化学では、キラル触媒を利用した不斉合成や光学異性体の分離技術の開発が盛んに行われています。」

生徒「光学異性体に関する他の歴史的な出来事はありますか?」

教師「光学異性体に関連するもう一つの有名な歴史的出来事として、ルイ・パスツールが1850年代に行ったタルタル酸の光学異性体の分離実験が挙げられます。彼は、キラルな結晶を顕微鏡で観察し、その形状が異なる結晶を手作業で分離しました。これにより、光学異性体の存在が初めて明らかにされ、現代の立体化学の礎が築かれました。この業績により、パスツールは光学異性体研究の先駆者とされています。」

このように、光学異性体に関する知識は、科学の様々な分野で重要な役割を果たし、さまざまな歴史的な出来事とも関連しています。この授業を通じて、光学異性体についての理解を深め、他の学問領域とのつながりも意識しておくことが重要です。

生徒「では、光学異性体を扱った科学的な映画やドキュメンタリーはありますか?」

教師「はい、光学異性体やキラリティに関連する映画やドキュメンタリーも存在します。例えば、映画『バイオハザード』(原題: Resident Evil)シリーズでは、架空のウィルス「T-ウィルス」がキラルな分子であり、その性質が物語の中で重要な役割を果たしています。また、ドキュメンタリー『サリドマイド:製薬業界の闇』は、サリドマイド事件について詳しく説明し、光学異性体の問題についても触れています。」

生徒「光学異性体の分離技術が進化すると、どのような未来が待っていますか?」

教師「光学異性体の分離技術がさらに進化すれば、より効率的で正確な分離が可能となり、医薬品や触媒、材料などの開発に大きく貢献するでしょう。例えば、分子レベルでの高い選択性を持つキラル触媒の開発により、環境に優しい合成法が実現できるかもしれません。また、光学異性体の効果的な分離が可能になれば、新たな医薬品や機能性素材の開発が進むことが期待されます。光学異性体の分離技術の進化は、さまざまな分野でのイノベーションを促進する可能性があります。」

このように、光学異性体の理解と分離技術の進化は、科学や社会に大きな影響を与えることが予想されます。今日の授業を通じて、光学異性体についての知識を深め、その重要性を認識していただければと思います。

応答の全量

まとめ&余談

問題としてやはり、合っているか間違っているかは、これだけでは分からない所ですね。
バイオハザードの設定にしても、どこが出典元かちょっと不明です。
Bingのようにソース元を示してくれれば良いのですがね。

この件についてそのまま聞いてみると、間違いであると認めています。
ただ、あながち間違っているとも思えないので、大規模言語モデルならではの独自の思考、推測が働いたのでしょうかね。
あと、Bingに聞いた結果も面白いですね。

追加の質問。GPT4側で勝手に生徒が「大丈夫です。」と言うのも面白い。
Bingの結果。

さらに余談で、タイトルは①としていますが、良い感じに展開できそうなら、②もつくっていこうと思います。


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