Evernoteの新機能「AIノートクリーンアップ」を試してみた
だいぶ機能がレガシーになっていたEvernoteに、新機能が実装されました!
その名も「AIノートクリーンアップ」
まだベータ版ですが、提供が始まったのでちょっと試してみます。
前半はEvernoteについての概要の話なので、本編はもくじから飛んでもらえればと思います。
Evernoteとは
Evernoteは、ノートを作成できるWEBおよびアプリサービスです。
利用者はデジタルノートを作成し、整理することができます。
ノートにはテキストだけでなく、画像、オーディオ、Webページ、PDFなども追加でき、それらをクラウドで同期してどこからでもアクセス可能というのをウリにしていました。
今となってはそんな新鮮味はないですが、自分が使い始めた2011年当時はそこそこ画期的でした。
例えば、パソコンで編集し、スマホで続きを編集し、というのができるサービスはあまりありませんでした。
タスクリストやリマインダー機能もあり、うまく活用すれば生活や仕事の整理に役立ちます。
しかしながら、アップデート失敗によるサービスの質の低下により、ユーザー数の減少から、直近ではBending Spoonsという企業に買収されてしまいました。
このままサービス終了かに思えましたが、最近になって一気に改善してきています。
個人的に一番良かったのはリアルタイムの同期がより強化されたところです。
これまでは「競合したノート」として大量に無駄なノートが作られることがありましたが、それが全く無くなりました。
面白いことに、自分がPCで編集しているカーソル位置が、その他のデバイス(例えばスマホ)にも同期されるなど、なかなか画期的です。
そんな中で発表された新機能が、「AIノートクリーンアップ」という機能です。
AIノートクリーンアップとは
以下が公式の説明になります。
https://help.evernote.com/hc/ja/articles/16280830963091-AI-ノートクリーンアップの概要
ぱっと見何ができるのかわかりにくいですが、以下でいろいろ試してみました。
結論としては、AIというにはちょっとお粗末というか、期待しすぎていた面もありますが微妙です。
Notion AIの方が遥かに優秀ですし使えます、といった感想です。
ただ、今のところEvernoteのAIは無料なので、その点の手軽さは勝ってますね。
使用手順
PC、スマホでは概ね以下のように表示されています。
以下iPhone版で試していますが、このボタン(AIのボタン)を押すと以下のような画面が表示されます。
大事なところが英語になっていてわかりにくいですが、期間限定で全てのユーザが使えますよということと、同意するとサードパーティのAIベンダーに送信しますよ、と書かれています。
具体的なことはプライバシーポリシーを見るしか無いですが、見たところでよくわからないですね。信じるしかないです。
AIノートクリーンアップを試す、を押すと早速試せます。
1500字程度のサンプルをChatGPTに作成してもらい試しました。AIノートクリーンアップは、完了までにおおよそ30秒から1分程度かかりました。
ちなみに、試すことができるのは100〜6,000文字です。これ以外はこのボタンが選択できません。
1.長文を試してみる
章立てでない長めの文をChatGPTに作成してもらいました。おおよそ1500文字です。
ボタンを押すと以下のような状態になります。
完了すると以下のようになりました。
要点として解釈された箇所は、自動的に太字になりましたがそれだけですね。
もっとこう、改行やら見やすい形にしてくれるかと思いましたが、全然そんなことは無かったですね。
とはいえ、ある程度見やすくはなるので、全く不要な機能ではないかと思います。
(参考)Notion
同じ文章でNotionでもためしてみます。
NotionもEvernoteと似たサービスですが、色々差別化されており人気がありますね。
具体的なアクションを選べるのは良いですね。今回は同じ文を要約してもらいます。
NotionAIは有料プランに入っていても、別途料金がかかるため割高感がありますね。ただ、無料ユーザでもAIアドオンを購入できるので買い方、使い方次第でしょうか。
2.議事録を試してみる
議事録も適当にChatGPTに作成してもらいました。
こちらも同様にAIクリーンアップしてもらいました。
確かに見やすくはなりましたね。番号付きのリストになりました。
しかし、出席者が消えてしまったのは微妙ですね。
各発言内容の横に人名があるから不要と判断したのでしょうけれど、あまり消すべきでは無いような気がします。
3.スケジュールを試してみる
以下にまたChatGPTに作成してもらった適当なスケジュールを入力します。
AIクリーンアップしてもらったものが以下になります。
今回はより一層微妙になりました。
無駄な改行が消えたのは良いですが、時間別でまとめてくれればいいものを、文章の中からトピックとなるものを選んで、それを基準にしたようでぐちゃぐちゃになりました。
まとめ
面白い機能ですが、ベータ版ということもあり、まだまだ実用性に乏しい印象を受けました。
個人的にはノートをどうにかするよりも、長年溜まって分類がカオスになっているノートブックの整理機能や、同じ内容のノートをまとめてくれる機能なんかが欲しいですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?