具体と抽象と関連

具体と抽象と関連の三軸で考える。ひとつの事象に対して、抽象化・具体化しつつ、関連(違う言葉でもいいかも、類推とか)する事象・似たようなケースを考えてみる。1つの事象が三方向に広がっていくこととなる。授業していて感じるところは、生徒によってはこの広がりの大小があるということ。


例えば「地域のイベントを考える」という課題があったとすると、「イルミネーションを飾る」というだけになる。ここから、「どんな」「どれくらい」「どこに」といった具体の広がりが欲しいな、と思った。が、具体化できる大小は生徒によって異なる。一方で、類例を探してみようとか、


「イベント」そのものをメタ的に捉えて、場所やどんな層にきてもらうか、といった考えに至る生徒もいればそうでない生徒もいる。難しいと感じる生徒にとっては、きっとこれまで考えたことのない問いだったのだと思う。


「問い」を「問い」として成立させるには、具体・抽象・関連をグラデーションで色付けしていく必要があったように思う。段階を踏んで、問いに答えられるような設定をする必要がある。授業のレベルでいえばこんなところか。


今年の目標は「行動と言語化のサイクルをまわす」ことであるが、言語化する際にも三方向の広がりが欲しい。事象に対して、より具体化・抽象化・類例を提示して言語化する。内省と客観化を促し、日々のバグを解消し、正しい行動へと促す。小さなバグを潰し続け、より真人間に近づいていく・・・。


「行動と言語化のサイクル」によって、本来変えにくい自分の「人格」や「本性」にアクセスし、関与できる可能性がある。「書くことは人を確かにする」というベーコンの言葉の意味はいまいち捉えきれないのだが、一年かけて体でわかるようにしたい。

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