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同じ23cmの靴なのに、履いたら全然大きさ違うの、なんで?

 こんにちは、タニシくんです。今日は足と靴の話をしていこうと思います!

 今回のテーマはタイトルの通り。「どうして同じ23cm表記なのに、履いたら窮屈だったりブカブカだったりするの?」というお話。



 皆さんは靴を買う時に、「自分は普段23cmの靴を履いてるから、試し履きせずに買っちゃお」ってやって失敗したこと、ありませんか?

 私はなんぼでもあります。お店行くのも嫌いだし、試し履きするのも嫌いなので!

 でも、そもそもおかしいじゃないですか。同じ23cmって靴なんだから、同じサイズにしとけよ! って感じますよね。私はそう思っていました。

 実はアレ、ある意味では「同じサイズの靴」だし、ある意味では「同じサイズじゃない靴」なんです! 

 ……何を言うとんじゃ、とお思いでしょうから、簡単にお話していこうと思います!



そもそもあの「23cm」って何の数字?

 結論から言いましょう! あれは、「あなたの足の長さ」です。あなたの足の長さが23cmなら、23cmって書いてある靴を買えばいいよ! 便利で簡単! 楽ちん!

 でもサイズ感が違うって話じゃん! ですよね。はい。

 でもまずは、ここをもうちょっと解説しておきます。そこの理屈はどうでもいいよ! って言う人は次へ飛んじゃってください。

 

靴の「長さ」を決める重要な2つのポイント

 靴にはもちろん、足が入るわけですから、足の大きさが大切。23cmの足を入れる為には、少なくとも23cmの空間が必要なわけです。

 でも、もうひとつ大事なことがあります。

 それは、靴とつま先との間の空間です。

 人の足は、ガッチリ固まっているわけじゃありません。人間は踏み込む時に、足の指を反らすのです(踏み返し、と言います)

 この時、人間の皮膚は伸び、一時的に足の長さが伸びます(画像が欲しいね)個人差もありますが、1cmとか1.5cmも伸びてしまうんですね。

 ということは、23cmしかない空間だと、つま先ががっつり靴に食い込んでしまいます。これは歩きにくそうですし、痛そうです。

 そのため、靴の内側には「捨て寸」が有ります。1cm~2cmぐらいの空間です。これがあることで、つま先が靴の内側へ当たらないようにするんですね。

 ということで、靴に書いてある23cmというのは「23cmの足の人が履いても、靴の中で足が当たらないサイズにしてますよ~!」という表記のことでした。

 じゃあなんでサイズ感が違うんだよ。解せぬ。



靴のサイズに関するJIS規格

 ものの大きさや考え方、素材などもろもろを定めているJIS規格さん。当然、靴に関する規格もあります。

 ところが「足の長さ(足長)、足の甲の大きさ(足囲)、足の幅(足幅)をこうやって測って、表記してね」ぐらいしか決めてないんですね。

 だから極端な話、その規定以外の部分に関して大きさがどうなっていようと、同じ大きさの靴として売っちゃっていい、というわけ。

 実際にはあまり極端なことは起こらないとは思うのですが、例えば足首周りや足の甲の高さなどは全然違っても同じサイズとして扱われます。
 
 パンプスだろうがスニーカーだろうが、革靴だろうがゴッツイマウンテンブーツだろうが、規格は同じ。革だろうが布だろうが、のびーる素材だろうがやはり同じ。

 こうなってくると、靴の種類、素材、製法によって同じ23cm表記でもだいぶ違いそう、というのはイメージできるのではないでしょうか。

 さらに、靴を作る時には足の形をした型(木型)に沿わせるのですが、この木型に関しても同様です。会社ごとにこだわりの木型を扱っているので、まずこの木型の大きさ、形が違います。シリーズごとに違う木型を用意していることもあるでしょう。なので、同じスニーカーでも、会社、シリーズが違えば全く違うサイズ感になってしまうことになるのです。ああもう大変。

 また逆に言えば、このように一言で「靴」と言っても様々な条件が発生してしまう以上、業界としても統一した詳細な規格を作るのが難しい。

 そんなこんなで、cm表記だけで靴を選ぶと失敗してしまうことがあるのですね。



まとめ つまり試着するしかないってことじゃん


 同じサイズ表記でも大きさに違いが有る以上、身も蓋もない話ですが、試着するしか手はありません。折角読んでくれたのに、画期的な裏技とかは無くてごめんなさい。

 ただ、試着する時に気を付ける項目はあります。

 一つには、「本当に自分の足のサイズを知っているのか?」をということです。

 意外と、自分は〇〇cmの靴が合っている、と思い込んでいる方は多いと聞いています。一度、自分の足のサイズをちゃんと測ってみるのも靴選びの近道になるかもしれません。
 
 シューフィッターさんのいるお店や、測定してくれるところもありますが、他の人に手伝ってもらったりして自宅でも簡単に確かめることができます。

 また、足幅や足囲も測ると、より自分の足に合った靴を選びやすくなると思いますよ。

 長くなるので測り方については別の記事にしようと思っています。

 そしてもうひとつ。靴ひもなど、足の甲や足首を固定できる靴の場合、多少ゆとりがあってもフィットするよう調整することが可能になってきます。そういう意味では、スニーカーなどは選びやすい靴になるかもしれませんね。


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