靴の「E」とか「4E」とか何? いいものなの?
こんにちは! タニシくんです。
今回はアンケートで一番多かった、靴の「E」とか「4E」とかが何なのか。それっていいものなのかについて、順を追ってお話していこうと思います!
まずは大事な、足長
これは本当にそのまんま、あなたの足の長さです。
足の長さというのは、立っている状態で、踵からまっすぐ垂直に伸ばした線、一番指先の長いところまでのことです。
これが仮に23cmだった人は、23cmの靴を選びます。これが基本です。
次に大事な、足幅と足囲
足幅は、足の横幅、足囲は足を横にぐるっと一周した長さのこと。
こちらも測り方にルールが有ります。
下図のように、足の親指と小指の付け根、骨が一番出ている点をメジャーなどで繋いだ長さです。
見たり触ったりして、「ここが一番足で幅が太いとこだろうな」ってところ。これも基本、立った状態で測るので、他の人に測ってもらったほうがいいですね。
メジャーをぐるっと一周巻き付ける時には、締め付けすぎず緩め過ぎずの微妙な力加減がいいです。足のお肉は意外と柔らかく、締め付け方で数値が変わってくることがあります。
これで足長、足幅、足囲の3つが揃いました。
で? これがどう「E」とかの話になるのかっていう本題に入ります。
最後に出てくるJIS規格
日本工業規格では、靴のサイズも規定しています。
少し想像していただきたいのですが、同じ足幅でも足長が短いほうが、足長に対して足幅が大きいと思います。
ですので、JIS規格には足長に対する足幅・足囲の関係を示す表が存在します。
見方はまず自分の足長を探します。0.5cm刻みなので、一番近いものか近くて大きいほうがいいかと思います。
次に、自分の足長から右に向かって、自分の足囲・足幅に一番近い数値を探します。
そして最後に、一番上のアルファベットを見ます。それがあの「E」とか「4E」とかのサイズ表記です。
つまりアレは足長・足囲・足幅を総合的に判断したサイズ表記だったんですね。
ちなみに日本人女性はこの辺りが標準的なサイズとなっているらしいです。
さあ、これで「E」や「4E」の正体や、自分のサイズ選びの仕方はわかりました。めでたしめでたし!
……ところで、最近「4E」と書かれた靴の広告、よく見かけませんか?
でもこの表を見る限り、「4E」というのはかなり幅広の足の人向けの靴です。平均とは随分離れています。どうしてそんなに「4E」の靴を作って、売っているのでしょうか?
切っても切れない、日本人の靴文化
それは日本人が「玄関で靴を脱ぎ履きする」という習慣から来ています。家の中でも靴を履いている国とは違い、靴を脱ぎ履きする機会が多く、毎回きちんと履くのは面倒なのですね。
特に協調性を重視する日本人。外出する際、他の人を待たせて迷惑をかけたりするのも嫌がります。子どもや高齢者はさらに靴を脱ぎ履きしにくい。
そのため、スリッポンのように靴ひもを緩めなくても脱ぎ履きできる、大きめの幅の靴が好まれる、と言われています。
パンプスなど足を締め付ける靴は足に悪そう、というイメージから大きめの靴を選んだり、実際に痛いから選ぶ、というケースもあります。冷え性の方が分厚い靴下を履くので、大きめのほうがいいということもあるでしょう。
じゃあ大きめの「4E」とかを履いとけばいいの?
足の健康、という点に立って結論からお答えすると、よくないです。
先程、日本人女性の平均はこれぐらい、と出した表は大きくても「EE」でした。多くの人にとって「4E」は、本来の靴のサイズとはかけ離れているということです。
靴は大きいほうがいい、ということには様々な理由があってなりません。できれば、用途に合わせて自分の足のサイズに合った靴を選んで欲しいところです。
そのへんの詳しいお話は、長くなるのでまた次の機会にでも!
長々お付き合い頂きありがとうございます! 何かのお役に立てたなら嬉しいです。
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