ニューヨーク単独ライブ2024 『そろそろ、』配信(2024/8/17)
LIVE配信は8/16(金)にやってたんだけど私用でリアタイ視聴は叶わず、さらに翌日8/17(土)は終日サマソニ。いつ見ようどうしようと思ってたんだけど、待ちきれずサマソニ会場で課金。ライブの合間(1人参加なのでけっこうヒマで手持ち無沙汰になりがち)イヤホン使って細切れ視聴しつつ残りは今朝起きてから見た。
以下、ネタバレ含む感想です。
漫才:男すぎる
オープニングトーク
開始早々、ライブ会場からの帰路が大変だろうという話にあえて触れる嶋佐さん、「冷めるからやめろ」と突っ込む屋敷さん。サマソニの各ステージでそればっかり頭をよぎる中で見てたので超笑ったw
本ネタ
ニューヨークお得意の性別偏見ネタだが、詰め込まれたフレーズ一つ一つが上質。時間潰しに散髪、関西から上京してきた男が道を連発、肩パンで負けたらチン毛燃やすあたりが好き。
コント:アイドルと謎の女性
これもちょうど男性アイドルのステージ後に見たからめっちゃ笑ったw
個人的には告白の後煎餅食ったりバナナ食ったりするニューヨークらしいくだらない描写がとても好き。
コント:不良になれ
父ちゃんが元ヤンじゃないことを明かしてからの怒涛の地方ヤンキー斬りにめちゃ笑わされた。
でも、個人的によかったのは、そこで地方のヤンキーを腐すことに留まらず、東京に出ると幸せになれないという話を発展させ、東京のエリートと田舎のヤンキーを幸福度で比較する所。去年の「地方の社長」(あれも最高だった)では出てこなかった、人の捉え方の深みみたいなのを感じた。これまではあえて入れなかったのかそこまで考えが行ってなかったのか、聞けるものならご本人に聞いてみたい。
漫才:あっちゃん
これはぜひあっちゃん本人に届いて欲しい…「売れてなかった世界線のオリラジあっちゃん」という設定だけでも最高だが、ニューヨークチャンネルで度々屋敷さんが口にする「豊かさ」をここに入れ込んでくるのがファンとしてはたまらない。しかも豊かさの表し方が、猫いた、富士山みつけたなど絶妙すぎる、そしてそれをあっちゃんがやってるというのがまた。
幕間映像:バズるぞ
「知らんアイドル」「知らん外国人」のくだりにめっちゃ笑った。他に言ってる方もいたが、このVTR、是非1年後くらいにYouTubeとかで出してほしい。まぁいろんな人が出てるから調整が難しいのかな〜。幕間Vは毎年笑わせて頂いてるけど2年前?かな。新幹線で携帯を立てる装置を発明するやつが一番好きだったんだけどそれに迫る面白さだった。
余談なんですが僕これ、サマソニの日中全公演終わってMIDNIGHT待ちにメシ食いながら見てまして。
星野源→マネスキン→PUNPEEと一級品の音楽聴いた30分後にごれ聴いてる状況が自分の中で面白すぎてそれが笑いを増幅させてくれました。
コント:神社
とにかく嶋佐さんの演技がキレっキレで最高。これファン以外はあんまり言ってない気がするのでもっと評価されてほしい。このかんじのキャラがしっくり来る(褒め言葉でもない気がしてきたw)芸人さんって他にいないのでは。
ボケ役の人、元ネタは15期未解決事件で登場した屋敷さんの元相方さんなのかなぁとか思った(もちろんあの配信見る限りこんな無茶苦茶な人ではなかったが)。
漫才:ラップ
これは練馬ザファッカーを知らないため、ちょっと笑い逃してしまった所もあった。でも冒頭の鳥人間コンテスト連呼とか笑った。終盤本気のラップを入れたらダサいとバッサリ行くのも良い。
コント:デキる男
これは自分が完全な素人であることを承知してなお一点だけ物言いがあり…ファンだからかもしれないが、どれだけ嶋佐さんが仕事デキな動きをしてもふざけてるようにしか見えなかったw なんか履いてるチノパンとかすごい安っぽかったしw ギャンブル狂な事とのギャップに心からズッコケられなかったというか。
でもよく考えたらほんとに出来る感出すならあのカツラは選ばんよなw それも一周回って面白い所なのかな。
コントの構成そのものは見事で、最後正常者代表の屋敷さんがギャンブルの興奮に呑み込まれて終わるというのが良い。
全体を通して
ここ数年、ニューヨークの単独は配信でしっかり見させてもらってるが、今回はここ数年で一番好きだった。
前々からニューヨークは普段暮らしていて気になった人、ことをベースにネタを作っていくと公言しているが、毎週ニューラジオを聴いてると(ブレイキングダウンの話になったら飛ばす勢ですがw)各ネタ何が元になっているのかなんとなく分かる。「不良になれ」の項でも書いたが、それらの元ネタの捉え方、ネタへの昇華の仕方が、これまでより、より解像度高く丁寧に作り込まれているように感じた。KOC M-1から開放されてのびのびやっていくようになって2年くらい?経過して掴んだ所なのかなとか想像した。
もう一点、今回改めて感じたが、ニューヨークの二人はとても人間が好きなんだろうなと思った。
男すぎる男も謎の女性も地方の不良逆ギレ男もフィメールラッパーも。ニューヨークはネタにした人たちをしっかり腐し、毒を吐くが、同時に決して彼ら彼女らの存在そのものを否定することはなく、見方を変えれば肯定できることも示してくれる。
ヤンキー父ちゃんの息子は東京で寂しそうだし、売れない芸人あっちゃんはとても豊かだし、逆ギレ男がM1で飛んでも、相方はずっとフォローしてそれを笑いに変えようとしていたし、男性アイドル付きの女は崇高な使命を持っていたしw 今回は特にその方向で作っていったのかなと思わされる所がたくさんあった。
彼らのYouTubeチャンネルでは、売れない若手、どこかで出会った見た、ちょっと変な人のエピソードが登場するが、ニューヨークの二人は、そんな人達全てに対し「自分がこの人だったかもしれない」スタンスで接し話す。地方で生まれ育ち、不遇の若手下積み時代を経た彼らがそのスタンスで色んな人と生身の会話を積み重ねるからこそ、しばしばとんでもない面白コンテンツが生まれるんだろうなと思う。
先日の動画で元マネージャー小賀さんがニューヨークを「優しすぎる」と評していた。ファンはみんな「やっぱりそうなのね」と嬉しくなったんじゃないだろうか。
これを根っこに持ちつつ、これからも色んなものを笑いに変えて欲しいなと思う。
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