20200501「だれもかれも五月を」

また一人逝ったこんなことなら与えるべきだったのだだれもに五月を

またサラダだけを残してしまっただれの目もない恥のない城にて

いつからか死ぬことを予定に入れなくなった産む準備ばかり進めている妻

みずからの体をこしょばしわらっているゴールデンウィーク冷蔵庫が臭い

なにか腐っているのだろう筍がオワッタと電話昼まで眠る

また名前を考えていると鳥が空を切ったおいと呼ぶよりはやく

なぜ名前がいるのだろうか人にさえ会えないならばあなた、あなた、



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