大学生から学ぶ「やりたいけど、一歩踏み出せない」理由
谷本英彰と申します。
大学の教員として保健体育の教員養成に関わっていたりします。
今、学部の2年生が3年次から配属になるゼミ選びのために、研究室訪問をしています。
そんなこんなで、大学2年生と面談をする日々を送っていて、ここ2週間程で15人と「これから何がやりたいか?」「どんな人生を歩みたいか?」「ゼミでどんなことがしたいか?」みたいな話をしました。
「○○やりたいんです!…けど、、、」
そんな感じで、一歩踏み出せない様子の学生が多くて、なんでなのかな?って疑問に思いました。
で、学生と話した内容を振り返ってみると、一歩踏み出せない理由は次の3つが多かったなぁと思いました。
1人だと不安
お金が無い
気持ちで何とかしようとする
1人だと不安
「いざ、やろうと思っても、やり方が分からない(何から手を付けてよいか分からない)」「誰かと一緒に苦楽を共にしたい」みたいな意見が多く見受けられました。
こういう気持ちは、よく分かる気がします。
特に、経験したことないことに挑戦してみようと思ったとき、ゴールまでの筋道をイメージしたりするのは難しいし、それを友達と一緒に考えたり、苦しみや喜びを分かち合ったりしたいと思います。
ただ、これは意外と声を挙げれば仲間ができたり、教えてくれる人が出てきたりすると思うんですよね。
そう考えると、「助けて!」とか「手伝って!」って言いやすい環境づくりがあちらこちらで必要だよなぁと思いました。
あと、「留学したい!…けど、卒業が遅れる」というのもありました。
これは、同級生と一緒に卒業したい!同級生と同じ境遇でいたい!みたいな気持ちの強さが表れていたように感じます。
幼稚園から同級生を意識せざるを得ない環境が大多数なので、そういう壁も生じるよな…と思いました。
お金が無い
「大学生は、お金が無い」といった一般的なイメージのようなものではなく、奨学金の貸与と比較的リンクするような内容です。
大学行きたいなら、(奨学金を借りるなどして)自分で学費を出しなさい!
そういう条件で進学したため、学費や生活費を稼ぐためにアルバイトをしていて、授業とアルバイトで1日が終わってしまうという学生も少なくありません。
しかも、奨学金返済のことも見越して、貯金をするためにさらにアルバイトをするといった学生もいます。
それで、なかなか自分がやりたいこと(大学に通うこと以外)のためにお金を使うことができないという状況が見て取れました。
一方で、財団などが公募している給付型の奨学金の情報を一生懸命に集めている学生もいました。
そういう情報を集めることができるなら、奨学金だけでなく、学生対象の研究助成や活動助成制度もあることを伝えてあげたらいいなぁと思いました。
気持ちで何とかしようとする
「頑張ろうとしたけど、続かなくて…」みたいなことを言う学生も多くいました。
やる気が出ない
不安がある
続けるのが苦痛だ
そういった気持ちの面で行動に移せない、行動が続かないという気持ちもよく分かります。
私も例えば、読書を「頑張りたい!」と思って始めたものの、字を読むと眠くなるし、苦痛なので、途中で断念してしまい「自分はダメな奴だ」と落胆するということが多々ありました。
この気持ちで左右される感じが嫌だな…と思って試行錯誤を重ねた結果「新たな挑戦は、日常生活(ルーティーン)と関連付けて開始する」というのが、なかなか良い始め方なんじゃないかな?と思っています。
例えば、毎日コーヒーを飲むので、コーヒーを飲んでいるときだけは本を読むという感じです。
日常生活の違和感のないところにやりたいことを当てはめてみると、気持ちに左右されないようになると思います。
おわりに
以上、一歩踏み出せない理由と、それに対する私見を書きました。
あともう1つ学生との面談では出てこなかったんですが、「挑戦しようとすることが大きくて複雑すぎる」というのもある気がしました。
やりたいことの中にある要素を分解していけば、はじめの一歩はそんなにハードル高くないものに設定できると思います。
その辺りは、また学生との面談で話題に上がったら考察してみたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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