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献血だらだらばなし(序章‐アイスとDVDと田舎と)

 「宇崎ちゃんは遊びたい」3巻の表紙の絵をそのまま利用したと思われるポスターが話題になっていた10月半ばですが、その中で「台風19号の影響で輸血者が減っているので、今はそんなことで騒いでいるわけにはいかない」という主旨の、ご意見が複数のアカウントから発せられました。

 正直、この騒動で献血に行く人が本当に減るのかどうかわからないし、「献血するな」と呼びかけた人がいたなら問題ですが、ただ「あのポスターがこういう理由で嫌だ」と声を上げる人を黙らせる権利を誰も持たないと思うのです。自分がわからない痛みや不快感を感じている人に対して、誰かの命を盾に「黙れ」と脅しているのと同じことになります。こわいよ~。

(というか、切実に献血増やしたいなら頭カッカしてる人に自分の憤りをぶつけても仕方ないのでは。なぜ感覚や価値観を異にする人間を、自分がスッキリするような言い方で改心させることができると思うのだろうか)

 でも、どうであれ、献血する人はたくさんいた方がいいですよね?

 私のことですから、特にバスりはしなかったのですが、それでも親切なみなさんがいろいろ献血について教えてくださいました。全部書ききれなくて申し訳ないのですが、私が献血に行った時にはなかったので、特に気になった「お菓子やジュースだけではなく、アイスが食べられる献血ルーム」、「DVDが見られる献血ルーム」で調べてみました。全県網羅できているわけではないし、後述する通り、赤十字のHPに全ての情報が書かれているわけではありませんでした。なので、こういう例もある、という理解をして頂けたら助かります。

 愛知県の大街道献血ルームは8月19日から数量限定でアイスクリームを食べることができ、岐阜県のあかなべ献血ルームはなぜか9月10日から10月3日にアイスクリームキャンペーン 。残暑が厳しいと思ったから9月スタートだったのでしょうか。10月からはじまる平日限定のワッフルケットプレゼントが暖かそうで、10月も終わりに近づき、涼しさが寒さに変わる今日この頃は、そういった特典もありがたいなと感じます。アイスクリームの本場っぽい、北海道の北彩都あさひかわ献血ルーム もアイス食べられますよ!

 もちろん、東京・大阪など大都市になると、アイスクリームが食べられて、漫画喫茶並みに漫画が読めます。さらに(これは特に東京)雰囲気おしゃれカフェみたいなところが多かったのですが、

一番すごいな、と思ったのが、

神奈川県の「横浜Leaf献血ルーム」 です。

●多様なジャンルのマンガや書籍、雑誌を1,000冊以上取り揃えています。
●挽きたて・淹れたてのおいしいコーヒーとお菓子を提供しています。
●無料Wi-Fiを整備、スマートフォン等も充電できるコンセントを設置しています。
●献血していただいた方にハーゲンダッツのアイスクリームをお渡ししています。 (横浜Leaf献血ルームHP『県内初のサービス』より)

 それだけじゃないよ……

 なんと、さまざまなイベントが無料で楽しめる(曜日・期間はそれぞれなので事前のチェックが必要)のです。

 手相診断、開運アドバイス、西洋占星術またはタロット占いなど占い系、
手品、コーヒー講座(美味しいコーヒーの入れ方)、落語、似顔絵、笑い文字(名前を笑顔の似顔絵と一緒に書いてもらえる)といったカルチャー系、
救急法講座、足と健康講座、カイロプラクティックなど体に関すること、極めつけは「司法書士による!!身近な法律相談」。法律相談までできるんだ!

 献血ルームでできることにインフレーションが起こってしまいそう。

 ちなみにDVDが見られるところは名古屋、栄献血ルーム、のようなのですが、個人ブログではDVD(映画、海外ドラマ、バラエティなど)があると書かれていたけれど公式では確認できず。

 明るくて綺麗なカフェのような香川県の丸亀町献血ルーム『オリーブ』DVDはあるようですが、置いてある場所がキッズルームなので子ども向けかのよう。神奈川県かわさきルフロン献血ルームに置いてあるDVDも子ども向けのようです。大人が献血している間に、子どもがDVDを見ながら待っているということなのでしょうね。

 上記に書ききれなかったものも含めていろいろ献血ルームを見て、、やはりプレゼントしてもらえるもの、楽しめるイベントが充実しているのは都会、という印象です。何かもらうために行く、という動機付けは、地域によっては限界があるように思います。

 それから、献血センターの場所なのですが、やはり大都市圏には何箇所もある一方で、地方は大体2箇所プラス献血バスというところが多いです。もちろん、センターの設置は人口比などによって決まっているのだろうと思いますし、センターがない分、バスで補おうとするのでしょうが、常在する施設がないと身近なものでないというか、自分に関係ない存在になってしまうのではないだろうか、と感じます。特に献血バスがカバーする地域が広ければ広いほど、同じ場所に頻繁に来ることはないので、献血ルームのある県庁所在になど大きな都市に住む人以外は意識にのぼりにくいでしょう。

 プレゼントをもらう以前に、田舎では献血の機会が少ないという傾向を見てしまうという、ちょっと残念なオチでした。私は自分自身が献血ができないので(今現在は)、見学がてら献血しに行く、ということは難しいのですが、引き続き情報を集めたいし、「こんなことがあったよ」という方は教えてください。

 




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