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金子みすゞの詩『ながい夢』について

一昨日の【みすゞ塾】のテキスト5編のうちの一つが『ながい夢』だった。

5行目の【二つ】は、テキトーな数字ではなく、大きな意味がある。

当時の年齢は数えだった。

ということは、みすゞは生まれた明治36年4月11日に1歳、明治37年のお正月で2歳になる。

みすゞが二つの時、兄はいたが、弟はまだ生まれていなかった。

お母さんを独占できた、あの頃に戻りたいと謳っているのだ。

この詩は、結婚前に創られたことが、弟・正祐の手紙で分かっている。

満22歳にならない女性が、これまでの人生を【ながい夢】と言っている。

さらに最後の1行【今度こそ】って、なんだか来世を感じませんか?

まるで辞世の句のような詩です。

そうした時、【いい子になりたいな】が、胸にぶっ刺さるのです。

「いい子になんかならなくていいんだってばーーー!!!」と、バイクの後ろにみすゞを乗っけて、夜の首都高でもぶっ飛ばしたくなるの(バイクの免許ないけど)

もし、自分がみすゞの母で、26歳で自殺した娘が、こういう詩を書いているのを知ったら、どんな気持ちがするだろう?

私は、こういう詩を書かせたみすゞの母を恨みそうになることを止められなくて。

みすゞには無邪気な子ども心を謳った詩もたくさんあるけれど、これは彼女にとってすごく特別な位置づけの作品だろうと思う。

この詩について、金子みすゞ記念館の館長であるあの方は、記念館のウェブにこう書いている。

なんだかなぁ…

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