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Tangity流デザイン術

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記事一覧

デザインの一貫性と柔軟性を高める8の倍数を活用したグリッドシステム

こんにちは!株式会社NTTデータのデザイナー集団「Tangity」で、サービスデザイナーをやっています石澤です。 今回、金融業界のお客様を対象としたスマートフォンアプリ(以下、アプリ)のUI/UXデザインを担当した事例の中からご参考になるTipsをご紹介します。 普段皆さんもコンシューマー向けのアプリを当たり前のように使われていると思います。そしてほとんどのアプリが画面内で適切なサイズで表示されているはずです。 それは多くのアプリでは「グリッドシステム」と言われるデザイ

ドイツ人カップルに学んだ、ワークショップの在り方と役割について

こんにちは。NTTデータのデザイナー集団「Tangity」で、サービスデザインを担当しているAyakaです。昨年の11月より、Tangity Tokyoに参加しました! 参加直前まで、フィンランドにあるAalto Universityの修士課程Collaborative and Industrial Designに所属し、ありがたいことに沢山の良き仲間・教授に囲まれ、学ぶことの面白さ・大変さを改めて体感させて頂きました。Collaborative and Industria

アイディエーションWSで最近おもったこと

こんにちは。NTTデータのデザイナー集団「Tangity」のYokoです。 今回は、最近実施したアイディエーションWSを通して思ったことをつらつら書きたいと思います。 サービスデザインの案件で、アイディエーションWSをやることはよくありますが、参加メンバからいいアイディアを引き出すことはなかなか難しいなと感じています。 アイディエーションWSを成功させるための要素は色々あると思いますが、パっと思いつくものをあげてみます。 参加するメンバ:アイディエーションテーマに応じて

「デザイン思考」の研修でつまづく点とそれが意味するもの

こんにちは。NTTデータのデザイナー集団「Tangity」で、研修開発・講師をやっている五郎です。 デザイン思考を使った研修をここ数年で数十回は実施してきました。そこから明らかになったことについて書きたいと思います。 議論が止まる場所 研修ではまずユーザの現状を把握し、共感するためペルソナの設定、カスタマージャーニーの作成、インタビューを行います。その上でHow might we?を考え、次に設定されたHow might we?を解決するソリューションを考え可視化する。

BPR×デザインの新たな可能性

こんにちは。NTTデータのデザイナー集団「Tangity」のYujinです。 今回はある案件を通じてBPRにデザインを掛け合わせることで見えてきた新たな可能性についてご紹介したいと思います。 BPRとはBPRとは「ビジネスプロセス・リエンジニアリング(Business Process Re-engineering)」の略称で、企業活動をプロセスとして分析・理解・再構築して利益を最大化する活動を指します。 BPRの考え方は1993年に刊行された「リエンジニアリング革命」によ

画像生成AIツールで変わるデザインワークフロー

こんにちは!株式会社NTTデータのデザイナー集団「Tangity」で、デザイナーをやっています石澤です。 最近「画像生成AI」という言葉やその代表的なソフトウェアを目にしたり、聞いたりすること多くありませんか? 今後、画像生成AIツールの普及によって従来のデザインワークフローのどのような部分が変わるのか、についてお伝えしたいと思います。 1.画像生成AIとは? 画像生成AIとは「テキストで出来上がりのイメージを指示するだけで自動的に画像やイラストが生成されるソフトウェア

❤️のあるForesightデザイン

皆さん。デザイン思考でイノベーティブなサービスをがんがん作り出していますか?株式会社NTTデータのデザイナー集団「Tangity」で、サービスデザイナーをやっているGoroです。 いわゆるデザイン思考は、徹底したユーザ中心主義が一つの特徴です。それはそれで有効な場合も多いのですが、それだけでは足りない点があるのも事実。ヘンリー・フォードの有名な言葉はデザイン思考の限界を考える上で示唆に富んでいます。 もう一つ例を挙げましょう。日本が産んだ数少ない「破壊的イノベーション」で

異業種からサービスデザイナーになって感じた挫折・ギャップ(後編)

こんにちは! 「Tangity」のサービスデザイナー、Mariです。 今回は、前回の記事に引き続き「異業種からサービスデザイナーになって感じた挫折・ギャップ」を紹介します。 2018年まで、私は別の職種で働いていました。 サービスデザイナーとして働き始めた当時、どうやって学べば良いのかわかりませんでした。研修・案件で感じた挫折・ギャップもありました。そこで、今回記事として紹介してみることにしました。 特に以下の方の参考になれば嬉しいです。 1.略歴2018年3月まで、

How Might We問題が示唆するより深淵な問題

皆さん。デザイン思考でイノベーティブなサービスをがんがん作り出していますか?株式会社NTTデータのデザイナー集団「Tangity」で、サービスデザイナーをやっているGoroです。 Tangityではデザイン思考に関する研修を提供しています。数多く研修をやっていて思うのは 「How Might Weを決めるのが一番難しい」 研修受講者が苦労するだけでなく、説明する我々も「どこか腑に落ちない」といった感じを持ちます。 サービスデザイナーを名乗っている者がこの状況をただ「うん。

ビジョンドリブンの最新デザインアプローチ!トランジションデザインを活用した実践プロセス

こんにちは!株式会社NTTデータのデザイナー集団「Tangity」で、デザイナーをやっています石澤です。 最近「未来志向」や「未来洞察」という言葉を目にしたり、聞いたりすることありませんか? 関連する「シナリオプランニング」との関連性や社会変革を見据えた新しいデザインアプローチの文脈からお伝えしたいと思います。 1. トランジションデザイン(Transition Design)とは? デザイン研究を行うカーネギーメロン大学(CMU)で2012年に提唱された理論です。2

なぜNTTデータでデザインなのか?デザイン×コンサルの視点から考えてみる。

こんにちは。株式会社NTTデータのデザイナー集団「Tangity」で、共創型新規事業開発やサービスデザインのManagerをしているTomi(Hitomi)です。 この記事では、私がなぜNTTデータのコンサルティング組織でデザインチームを立ち上げてデザインに取り組んでいるか、について書きます。 NTTデータってITの会社でしょ?なぜデザイン?と思われる方もいると思いますが、「しくじり先生」的なお話ですので、軽い気持ちで読んでもらえるとうれしいです。 デザインしくじり先生のは

破壊的イノベーション 人がモノを買うメカニズム

こんにちは。株式会社NTTデータのデザイナー集団「Tangity」の眞下です。 私は以前プロダクトを検証していた時、期待したユーザーフィードバックが得られず悶々としたことがあったのですが。その時に出会った思考法についてご紹介しようと思います。 皆さまはジョブ理論をご存知でしょうか?理論とあるので、難しそう、とか、なにそれ美味しいの?って感じですが、実はかなり実用的かつデザインと親和性が高い「思考法」ですので今回はそのジョブ理論をご紹介したいと思います。 ジョブとはジョブ

「共感」を創るSF思考×デザイン

こんにちは!株式会社NTTデータのデザイナー集団「Tangity」で、デザイナーをやっています石澤です。 最近「SF思考」や「SFプロトタイピング」という言葉を目にしたり、聞いたりすることが多くなっていませんか? 現業でよく触れる「シナリオプランニング」や「バックキャスティング」などのキーワードから想像して何が違うのか、デザインの文脈からお伝えしたいと思います。 1.SF思考とは? Sci-Fi(サイファイ)=SF(サイエンスフィクション=科学に基づいたフィクションの

サービスデザイナーのキャリアとして必要だと考える4つのエンハンス"4A"と今求められているもう1つのエンハンス

こんにちは!株式会社NTTデータのデザイナー集団「Tangity」で、デザイナーをやっています石澤です。 Tangity Tokyoに所属するサービスデザイナーは、心掛けていることがあります。 「日々、世の中のことにアンテナを立て、そこから得た情報について背景と事実を解釈し、自分なりの考えをアウトプットする」 このポイントは、「事実と思ったことは本当なのかという検証」と「自分なりに仮説を立てアウトプットすること」です。 これはデザイナーに限らず全てのビジネスパーソンに