50代の起業

私は旧体制の世の中と新体制の世の中の間に生きてきました。今の若い女性には考えもよらないほどの差別もあり、30歳で独身でいることは奇異な目で見られ、独身どころか30歳で子供がいないことは後ろ指を刺さられるような世の中。

その一方で男女雇用機会均等法なるものの先駆けの時期でもあり見せかけの女性登用と一方での抑圧。

子供を育て復帰しようにも正社員での雇用はなかなかなく非正規での長年の一定賃金、賞与、退職金なしの中を駆けて駆けて駆け抜けて。

そして、やっと最後の子が大学を卒業します。
必要なお金を集めるだけの27年だったように思います。最後の10年は副業をしながら手探りで自分のできることは何かを手当たり次第に試しながら、8年前から和菓子や和食の世界へ。平日仕事をしながら師匠に教えを乞い、叱られたり泣いたりしながら必死に覚え、学び、技術を磨き、商品開発をして、色んな方のご縁を頂き、やっと6月に専業にできました。

年取ってからの起業ではじかしさばかりです。
周りには、頑張るねぇ。なんのため?みたいに言われます。
でも、この仕事は私だけのためにしているのではありません。
一歩一歩毎日進み、少しずつ大きくして色んな人がしてみたいと思ってもらえたら、一緒に働き汗をかき、そして私ができなくなったら、またその仲間たちにバトンタッチできるようなそんなものに育てたいのです。

ネットの社会が広がり、儲けるためにの話がたくさん転がってます。でも、一人でこっそり儲けても、世の中は良くなんないんです。
孤独な人、貧しい人、悲しい人がたくさんいる世の中がこの後広がってほしくないんです。

賛同してくれる人が一人、また一人増えて、一口食べると幸福な気持ちになるお菓子で、幸せな世の中にできたらいいなと思うのです。

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