背中
先日観た映画「ルックバック」が非常によかった。
上映時間58分の中に、大切なものがぎゅっと詰まっていて気がついたら涙が止まらなかった映画というものは久々の感覚だった。
「絵を描くことが好き」という共通点がある、性格が正反対の小学生だった二人が成長していく過程を描いた作品。
グッとくる部分は沢山あるのだけれど、全体を通して“人は人との出会いで変わっていく”というところに心を動かされた。
他者を含めた外の世界に触れることで、自分を救っていける。
自分を救うことができた人は、今度は誰かを励まし勇気づけられる人になっていく。
そこにいてもいなくても、振り返った時に誰かが自分の背中を見ていると信じられること。
お互いの背中を見て成長し合う関係性が素晴らしくて、尊いものだと感じた。
大人になれば、楽しいことや好きなだけではどうにもならないことがある。
なぜこんなことを続けているのだろう、と自分がしていることに自信が持てなくなったり目を背けたくなることもある。
「将来は漫画家になりたい」と小学6年生の卒業文集に書いた自分は、いつの間にか絵を描くこと自体をやめてしまったけれど、別の夢中になれるものに出会ってそれを追い続けている日々。
続ける理由は何なんだろう。その理由は自分の中だけに大切に守っておきたい。
溶けそうなくらい暑い日が続く。
先日、東京に遊びに行った時も危険レベルの暑さだった。
昨日の帰り道は少しだけ涼しい風が吹いて、気持ちがよかったので途中下車して知らない街を少しだけ歩いた。(最近は専らルックバックのサントラを手がけたharuka nakamuraばかり聴いている)
1日1日大切で、毎日違う日が繰り返される。
泣いたり笑ったり、心配になったり不安になったり、気持ちに素直に生きる日々。
あっという間に今年も半分過ぎてしまったけれど、穏やかで愛おしい時間が多かったなと振り返っていた。
今年の夏も10日間ほど海外に旅に出る予定がある。
新しいものにまた出会える気がして楽しみで仕方ない。