戦争はコストの戦いでもある。

ロシアが最近になってイラン製ドローン「シャヘド136」を活用するようになった。別名、カミカゼドローンともいわれる自爆型ドローンである。


じっさいにキーウの上空で撮影されており、使用されているのはまちがいない。イラン当局はそんなもん知らん、うちは提供してない、といっているが、しらばっくれているだけだろう。

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このイランの最新型ドローン(リリースは2021年だ)、お値段は2万ドルから3万ドルくらいといわれる。他の武器にくらべるとお高くない。
これをミサイルで迎撃して落とすことは可能だが、ミサイルのコストが1基43万ドルといわれる。ドローンの20倍お高いのだ。つまり、落とせば落とすほど、バケツの底がぬけたように金がでていく。これは戦争を長く戦ううえではどうよ、という話になる。経済的には大敗北なのだ。
そこでウクライナ兵士は手持ちの機関銃などでドローンをうちおとすようになったらしい。ミサイルにくらべて精度はおちるだろうが、コスト的にはわるくない。ただ3分の1はうちもらすので、自爆攻撃である程度の被害はあるということだ。

戦費は無尽蔵ではない。いかにコストを抑えつつ、最大限の戦果をあげるか。戦争の遂行にはそういう経済的、経営的なセンスもかかせないということになる。



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