ツラいことはすべて祭りにしてしまえ〜引越しフェスの記録〜

昨年の夏、10年住んだ家から引越しをしました。

新潟に引越してきて10年。
私にとってこの引越しは、ツラさも楽しさも、この10年で上位に入る濃厚な出来事でした。
心も身体も、しんどすぎて、文章を書くことで「ここは劇場だ！」と客観視しないと乗り越えられなかったほどに。
その覚え書きを投稿しないまま、一年が経ってしまったのでちょうど1年の節目にふり返ってみたいと思います。

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引越してきた当初、友達家族が住んでおり、そこに転がり込むカタチで新潟暮らしが始まった。
新潟での暮らしを全部知っている家。

そこから引越すのは簡単ではなかった。
引越しを考え始めて2年
ちょっと焦りはじめて2週間
引越し作業5日間

引越しフェス5日間の記録
はじまりはじまり〜。

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世界3大ストレス引越し劇場開幕！
＜DAY1＞
第1幕 ヘタレと3人の勇者

これから始まる人生の大転換期。
乗り越えなければならない山の大きさに
朝からさめざめと泣く1人のヘタレのもとに3人の勇者がやってきました。

森のように生い茂った草をなぎ倒し
食器を次々と箱に詰め
怖くて開けられなかった開かずのカーテンを開け放ち
久方ぶりに家の中に新鮮な風が通り抜けました。

3人の勇者は爽やかな空気を残し、颯爽と帰っていきました。

ヘタレはだいぶ進んだ気になっておりましたが
この後、残りの作業がどれほど大変かを
この時は知る由もありませんでした。

#引越しはエンターテイメントだ
#本当にありがとうございました
#次の開幕は24日26日27日です
#出演者募集
#大きな荷物運べる人降臨してください

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＜DAY2＞
第2幕　2人の女神と3本のウォッシャー液

引越しとは赤裸々な人生の振り返り
昨日は、2人の女神が降臨し
もはや廃墟に近い２階部分を開拓
モリモリとゴミ袋が増えていく中
私に必要そうなものはとっておいてくれる
という優しさオプション付き

オロオロしながらも
少しずつ新居にものを運んだり、ご近所挨拶に行く

少しずつ、片付いてきてるけど

少しずつ、事の重大さがあらわになった第2幕

なぜ使いかけのウォッシャー液が3本…

#引越しとはエンターテイメントだ
#粗大ゴミ捨てたい男手求む ！
#来た人みんな一言目が 「こりゃ大変だねー」
#25日から27日まで開催中
#あと3日
#やれるのか ？

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＜DAY3＞
第3幕　軽トラ彗星男子あらわる！

朝から2人の天使が作業に来てくれた。
1人は過去7年で5回引っ越した強者。
もう1人は十日町からわざわざ来てくれたキレもの縄文女子。
そして、今井農場から軽トラックを貸していただいた！
これで大量の引越しゴミをモリモリ運ぶことができる

神様の采配はいつも完璧で
その日の作業に合わせたかのような特技を持った人が毎日来てくれる

和やかに話しながら、手はサクサク動く2人

表面上、落ち着いた風を装って
焦りのため、かなり瞳孔が開いている私は
この2人に救われた。

そしてさらなる救世主が！
職場から、我が家の家具を引き取りに軽トラックに乗ってやってきた2人。
粗大ゴミで出せば、お金がかかる家具を
森林公園で活かしてくれるというのだ。
次々と積み込まれていく家具。次の場所でも可愛がってもらうんだよ
ドナドナの雰囲気で送り出す。

毎朝、不安と焦りで目を覚まし
感謝と疲れで眠りにつく
こんなに濃厚な日々を書いて、笑いに変えなきゃ乗り切れない。

その時、Facebookの投稿にコメントが！
「軽トラックで行きます！」
渋ちゃーん！

16時ごろ、颯爽と現れた渋ちゃん
来てからの動きに無駄がない！

渋ちゃんの軽トラに大物を積み込み、私の軽トラにもゴミを積み込み
クリーンセンターと友人の拠点へ。

ものの1時間の間に、懸念していた大物案件が済んでしまった。

渋ちゃんは、戦利品として、2本のウォッシャー液を携え
彗星のごとく去っていった。

#引越し劇場
#引越しとはエンターテイメントだ
#あと2日

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＜DAY4＞
第4幕　無限ラビリンスは終わるのか

予定では、今日を含めあと2日。
どうだろう、これ・・・
減らない荷物と大量の捨てるモノ達。
4日目にして、ことの重大さに気づいた！
終わんのか？！
本当に終わんのか？！

数ヶ月開けていない冷蔵庫をもくもくと片付ける勇者
神戸からの助っ人には、ひたすら軽トラでゴミを運んでもらう

二度目に来た人はもう、指示など待たずに動いてる
すごい！すごすぎる！みんなのチカラ。

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＜DAY5＞
第５幕　怒濤の千秋楽

泣いても笑っても今日が最後。
やらなければ！やるしかないんだ！

今日も朝から人がやってくる。
何度か来て「これ終わんのか？」と不安に思った友人が仕事を休んで来てくれた。

もう、後からふり返ってもこの日の記憶はほとんどない。

夕方になり、あともう少しのところで、不動産屋さんが立ち会いに来た。
現状を見渡して、「とりあえず、掃除はちゃんとしなくていいから荷物だけ全部出してくれれば」
と言い残し、カギは作業が終わり次第、不動産屋のポストに入れることにして立ち会い終了。

その後、1人減り、2人減り、みんなにお礼をいって見送った後
最後の点検。
あんなにモノで溢れていた家がガラーンとしている。

最後に部屋の真ん中で正座して、家にお礼を伝える。
じんわりと涙が。
疲労・安堵・寂しさ・感謝・・・
なんの涙かは、もうわからない。

かくして
引越しフェス、6月27日22:08終了！
総動員数のべ25名

最後は夜逃げみたいに
一緒くたに詰め込んで
10年お世話になった家を出発。

明日からの仕事のため会津へ。

ちなみに、引越した先は
車で5分の隣の町内です（笑）

チカラを貸してくださったみなさま
気にかけてくださったみなさま

本当にありがとうございました！
感動のフィナーレの後のアンコールはございません。

#10部屋 →3部屋

引越しフェス 2019.6.20・24〜27

出演アーティスト延べ25名
心からの応援 推定 3万人

Special Thanks(順不同）
わきたさん、美香さん、鈴子さん、みほこちゃん、岩津さん、もんち
みきこさん、西澤さん、宮沢さん、渋ちゃん、裕美さん、澤田せんせー
曜子ちゃん、英人くん、あちゃ、ゆっけ、馬場さん、久子さん
あっちゃん、星さん

軽トラック提供：今井農場

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引越しフェスでわかったこと
１、ツラいことは全て祭りにすればなんとかなる。

２、人というのは、困っている他人の家で短時間ツラい目に合うことについては寛容になれる。

３、本当に必要なものは荷物の3割。残りは思い出と何かしら意味づけされたもの。

この学びが後世まで語り継がれますように。