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お散歩途中で思い出しました。ヨモギの種茶の季節だってこと。

  タイトルの写真は蕾→花→種をつけはじめたヨモギです。
  秋の散歩のお土産?。

  10月に入って朝は少し肌寒さを感じるぐらい秋めいてきました。
  先日、知人から早朝散歩の時、転んで顔面を打ち付けてしまったと聞きました。その時出来たアザと傷跡をマスクを取って見せてくれましたが、なんとも痛々しく生々しいものでした。日の出が遅くなった今日この頃の早朝散歩は足元が暗く、つまづくなど危険性が潜んでいて注意しないといけないなと思いました。

  そこで最近は、早朝散歩は取りやめて家事がほぼ片付く午前9時台散歩に切り替えました。今夏の猛暑ではできなかったゆったり時刻の散歩です。しかも毎日ではなく一日おきくらいでしょうか。夏の間は家の前の遊歩道でウォーキングポールを使い速度を上げてせっせと歩いていました。けれど優しい秋の風は「のんびりしてね」とささやいてくれます。

  私が住んでいるのは住宅地で、普段は近くにある河も海も、その向こうにある山々の事も忘れて生活しています。ところが、歩いて数分の場所にある児童公園を横切って、土手へ上がるとぱーっと視界が開けて海へそそぐ河口から吹いてくる風が気持ちよく顔にあたってきました。海の向こうには半島が見え、左手には山並みが見えます。太陽の光を浴びて、両手を上に伸ばして「のびーっ」。深呼吸を「すぃーっ ぷぱーっ」。

  シジュウカラの鳴き声が聞こえてきます。頭の上では鳶が大きく旋回しながら「ピーひょろろ」と鳴きます。スットンキョウなんだけどどこか物悲しい鳶の声は秋に似合うな。カモメも大きく羽ばたきながら飛んでいきます。河面すれすれを「ピィー」と鳴きながら飛んでいく燕より少し小さな鳥たち。波の音、橋をわたる車の音。全ての音が秋の空気に溶け込んでまじりあって聞こえてきました。

  土手を河口近くまで歩くと道は左に曲がり、その先には土手の両側にたくさんの木が植えられた緑地帯があります。木の名前は知らないけれど地元で育ってきた木々たちなのでしょう。低木、高木様々の種類の木があります。緑のトンネルの中は静かな空気で満たされた散歩道。たくさんの落ち葉が散っていて懐かしい小道。まるで低山を歩いているような気分になります。小道の長さは3~4百メートルと言ったところでしょうか?足元には木々の根っこが盛り上がり、それに注意しながら歩くのは体のセンサーが活動的になるみたいで面白いです。

これは早春、芽吹き始めたヨモギたちです。3月のはじめくらいでしょうか?私の住んでいる地方はヨモギの葉の食べごろは3月中旬から4月下旬ぐらいです。

  さてさて、緑のトンネルを抜け土手を降りいつもの住宅街に帰ってきた私の手には、日当たりの良い土手で摘んだ数本のヨモギの穂。

  今の時期はヨモギは葉を細くし、茎を長く伸ばしてその先には蕾を沢山つけた細い枝が何本もあります! ヨモギは秋に花を咲かせ種をつけ、子孫を増やします。その花(種になりかけ?)の部分を乾燥させて「ヨモギの種茶」を作ります。私の目には蕾も花も種が入った実もほぼ同じに見えます~

  もう5年以上前、野草のおばあちゃんに野草料理を教えていただいたころ、秋のお話会でおばあちゃんが教えてくれた「ヨモギの種茶」という薬草茶。煎じて飲むと肝臓に良いとのこと。煎じたものを足湯に使うのも良いそう。

  「体調が悪い人に差し上げてもいいね」と思い立ったパートナーつりお君と私。近所のヨモギのしげみに分け入り鎌でたくさんヨモギの穂を刈ってきて、二階の風が良く通る部屋にぶら下げて乾燥させました。

  はじめはヨモギの香りなのですが、日がたつにつれ香りが強く変化してきます。その香りはまるでラベンダー!!きっとなにか共通の成分が含まれているのかもしれませんね。ヨモギを乾燥させている部屋で昼寝をして、うっとりした香りに包まれたことを思い出しました。

  私たちには「ヨモギの種茶」は苦く、飲めなかったけれどラベンダーに似た香りを嗅ぐだけで幸せな気分になりました。
このヨモギの枝も寝室で乾燥させると深い眠りに落ちそうですね。

 

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