ミレニアム・マンボ(映画漫評①)
台湾映画は日本と馴染み深い。それを知ったのも映画からだったし、日本人から見ても台湾はどこか親近感のある国だ。日本の統治下にあった時代から、それが終わってからの台湾はつねに揺れ動いていった。「悲情城市」(89)や「牯嶺街少年殺人事件」(91)など、その時代を背景にして作られた映画は数多い。それは大学の映画の講義でも学んだ。そこで重要なのが日本の描かれ方である。エドワード・ヤンの「ヤンヤン 夏の思い出」(00)では、台湾人の男が出張で東京に訪れるシーンがある。それが残念ながらあ