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八重のユリには花粉がない

普通のユリは濃いオレンジ色の花粉。
それを品種改良してできたのが、八重のユリ。
雄蕊(おしべ)も雌蕊(めしべ)も花びらとなるらしい。なんだか儚い。最後は自分の役割を捨てて、ちがうものとして尽きる。まるで死ぬ時は、その人らしさを失う人間のようだ。

ところで、みなさんもお思いだろうが、『蕊』この字、あまりにも心が多すぎやしないか?こんなに心が多いと、逆に恩着せ替えがましいとまで思えてしまう。この漢字の意味は深いものがあるのかと思いきや、花の生殖器官という意味しかないそう。漢字は難しい。

話は戻って品種改良の話になるが、わたしは品種改良と聞くとどうしても心が居た堪れない気持ちになる。自分がされたらと思うと屈辱的な感情になるが、ある意味人間は、それぞれが永遠に品種改良している生き物なのかもしれない。その一方で、まれに品種改悪されていることもあるのだろう。どの品種が上質なのかは視点によって変わってくるから面白い。
以上、茎は伸びるも、なかなか花が咲かないタナンちゃんでした。今日も幸あれ。

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